クーデレ6% ページ8
「ウェ〜イ！！」
お酒を飲んだかのように豹変していた。そして一番と言っていいほど騒いでいる。
シャオロンは私達の一個下だから当然お酒を飲めない年齢のはず、シラフでこれとは恐ろしい。
シャオロンはウツにウザ絡みしてるし、ゾムはトントンの食べっぷりに目を付けて大量に食べさせてるし…我々師団の新入生歓迎会は混沌を極めることとなった。
「センパァイ！！助けてぇぇぇ〜〜！！」
チーノとショッピとのんびり過ごしていると、ウツが私達に助けを求めてきた。シャオロンに耐えられなくなったらしい。
……勿論、私達がタダで助けるつもりなんて毛頭ない。
「面白いからヤダ。なんなら家系能力使ってもっと面白くしてあげても良いよ？」
「安心してください、良い画撮れてますよ」
「助けてほしけりゃ先立つものを…」
「ゲスしかいねえええええ！！てかクソ先輩どもはまだしもどうしてAちゃんまで！？」
「私面白いこと大好きだからさ」
「なんでぇぇ！？」と悲鳴をあげるウツ。ドンマイ。
ちなみに満足したシャオロンはすっかり落ち着いていて、この場には私とチーノとシャオロンしかいない。他の奴らどこ行った。
「は〜〜、満足したァ。不思議なもんなや〜、何かめっちゃテンション上がってもーたわ。ふわふわスゲー」
「シャオロンが一番楽しそうだったからね。…あとでショッピに写真見せてもらお」
「いつの間にか他の生徒たちも集まってきましたね。賑やかな歓迎会になって良かったっすよ〜」
その場はほのぼのとした空気に包まれていたが、シャオロンの顔はそれにそぐわず歪んでいた。それを指摘しようとしたが、シャオロンが先に口を開く。
「つか俺、入団するとはひとことも言ってへんからな。俺が入りたいのは…」
「生徒会、でしょ？」
「……えっ」
「分かってますよ。本当は、シャオさんが生徒会に入りたがってることは」
シャオロンが生徒会に入りたがっていることくらい知っている。かなり分かりやすかったから。
ただ、思っていることをバッチリと当てられたシャオロンは驚いていた。
「ただ、団長がシャオさんのことをすごく買ってはるんです。こんなに欲望にまっすぐな悪魔はなかなかいないと。あなたは我々師団に必要な存在なんですよ」
チーノのその言葉は本心だろう。そう見込んで、私も静かに頷いておく。
「これは僕の…いや、僕たちからのお願いですが…もう少し…僕たちと共に活動してはくれませんか」
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2024年1月23日 19時
