クーデレ3% ページ5
先生に注意を受けた後も驚きで放心状態なシャオロン達を他所に、チーノは再び語り始めた。
「みなさんもあのピンクのふわふわが気になって来たんでしょう？さすがです！！それこそ…我々師団！！
次なる我らが活動はそう！！あのピンクのふわふわの徹底調査です！もちろん強制じゃないですよ」
「ピンクのふわふわが怖くて漏らしそうという方は断っていただいて結構ですんで…」
チーノと、いつの間にか背後にいたショッピが彼らに圧をかける…というか煽ってる。流石にこれにビビる奴なんていないでしょうが…。
「いやもうお前の煽りは効かへんぞ！またそうやって俺らをコキ使おうと…」
「ああそれともうひとつ、グルッペン団長が言っていましたよ」
チーノはそう前置きして、こほんと軽く咳払いをした。…わざとらしくてウザったいと思ったのは黙っておこう。
「こんな伝説があるそうです。『大地に顕現せし──ピンクのふわふわ。亡者の血を吸い魔力を貪る死の大樹なり。かの力を手に入れし者は──めっちゃ目立つし超モテる。ついでに願いがひとつだけ叶う』」
「は？」
雑すぎて思わず変な声が出てしまった。
ガオナァ家の詐欺師でしょアンタ、せめてもうちょっとマトモな嘘をつけ。まだ私の方が騙せる自信あるんだけど。
何ならトントンに文章がおかしいと突っ込まれていた。これで頭が良いのだから余計に苛立ちが募る。
「そ……そんな都合のいい伝説あるかーーッ！！」
「最後ガバガバすぎるやろ！！」
「テキトーな嘘つくなボケェ！！」
チーノは案の定後輩達に文句を言われていた。しかし、彼は意外とあっけらかんとしている。
「まあまあ落ち着いてくださいみなさん。嘘かどうかはこれから調査するんですよ。もしこの伝説が本物で願いが叶うのであれば…」
一呼吸置いて、チーノはその先の言葉を紡いだ。
「明日魔界を制するのは、我々かもしれないでしょう？」
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2024年1月23日 19時
