詐欺師の許嫁はクーデレお嬢様 (ページ12)

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クーデレ10% ページ12

「あ、ボール…ウツのとこ行っちゃった」

「フッ…僕が避け続けることで投げ疲れたお前がボロを出すことはわかっていたぜシャオロン…！」

シャオロンは何か考えている様子だったが、心配するのは杞憂だったようで。覚悟を決めた顔でウツと向き合っているのが見えた。

「…いや、まだ決着はついてへん！！来いよ大先生…一騎打ちや！！」

「諦めの悪い男だシャオロン。いいだろう、僕の『野心(モテたい)』とお前の『野心(チヤホヤされたい)』──どちらがより強いかハッキリさせようじゃないか！！」

随分白熱しているみたいだけど…一つだけ懸念点がある。

…ウツ、投げれるの？

避け方は完璧かもしれないけど、処刑玉砲は投げれないと話にならないし。一回も投げてないのに急に投げれるとも思えない。

「えいっ！」

…ウツが投げた玉は、無常にもいとも容易くシャオロンに掴まれてしまった。

そりゃそうだ、シャオロンは少年魔球の経験者だと聞いているから。

結局、勝たせてもらうために土下座までしたウツだったが、シャオロンはそれを聞き入れる訳もなくシャオロンチームの勝利となった。

…ちなみに、この後からチーノとショッピがウツにご飯を集るようになったのはここだけの話。