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black side
「次どれいく？」
『んー…Aさん何がいいっすか？』
「何がいいかねぇ…赤いく？次肉だし』
『そうっすね』
2人だというのに、もう伝票を見るのが怖くなってきた。
『Aさんって、マジで酔わないっすよね』
「悪かったな、女らしくない酒豪で」
『そういうこと言ってるんじゃないっすよ。つか、俺は好きっすよ。同じペースで飲めるし』
「私も好きよ、目黒と飲むの。中々いないんだよなー、同じレベルまで飲めるやつ。」
『っ、だよね、』
グラスの中身を煽る目黒を尻目に、また一切れのお肉を口に入れた。
「うま、」
やっぱ高いだけあるなぁ。
なんて呑気に思っていると、目の前のやつの眉根がぐっと寄った。
『てかさ、Aさん俺のことただの飲み友達としか思ってないでしょ』
「え、うん。」
『俺さぁ、これでもジャニーズなのよ』
「そういえばそうだった」
あまりにも普通だから意識しづらいんだよね。
『最初会ったときも気づいてなかったし。』
「その時はテクノカットが似合う一般人いるんだ、って思ったからね」
『それずっと言ってるよな』
「目黒の第一印象はテクノカットだから」
今もそうだってのは本人には言えないけど。
「っていうかこれを言うなら目黒のせいよ？」
なんて反論すれば、俺？ってキョトンとする。
「アンタが普通に電話してくるし、普通に外で会おうとするし。」
『それはさぁ、……』
何かを言おうとして急に黙り込んでしまった目黒の言葉を待たずに、口を開いた。
「まぁ別にいいけど。」
『え、』
あの日みたいに、目を見開いて此方を見つめるその顔には、いいの？なんて表情が浮かんでいて。
「でも気をつけなよ、撮られたらもう飲めなくなるからさ。」
そう言えば、分かってるよ、と反抗期の子どもみたいな返しをするくせに。
嬉しいって丸分かりの顔で笑うんだから、ずるいよなぁ。
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レモンパイ(プロフ) - (名前)ミオさん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2021年9月28日 18時) (
レス) id: e9cecd82e0 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ミオ(プロフ) - 素敵なお話ごちそうさまでした。色々なお話を読んできましたが、目黒くんのお相手はこんな方だといいなって思っちゃいました。 (2021年9月28日 14時) (レス) @page31 id: dfbbef0672 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモンパイ | 作成日時：2021年9月9日 17時
