8（side RA） ページ8
朝からグループ仕事があって事務所に集合。
着いたら、めめとラウールが先に入ってた。
何の話か分からないけど、盛り上がっててラウールがキャッキャしてる声が聞こえて。
「あ、阿部ちゃんおはよ！！」
「ラウール、おはよ。めめ、昨日晴れて良かったね」
「うん、デート日和だった」
「阿部ちゃん見てー！超映えてない？！美男美女でお似合いなの！！」
めめの携帯の画面を、ラウールが見せてくれた。
…なるほど、めめのデートの相手ってAちゃんだったんだ。
確かに絵になる2人の写真。
水族館の幻想的な照明も相まって、何かアー写みたい。
偶然会ってから、めめとAちゃんが知り合った事はふっかから聞いてた。
確かに、Aちゃんは昔から可愛いし綺麗。
写真からも、大人になってもピュアな感じはありつつ色気が感じられる。
めめが好きになる要素しかない。
なかなか好きと言わない、ふっか。
真っ直ぐストレートに気持ちを伝える、めめ。
女の子ならきっと後者に惹かれてしまうだろうな。
ふっかの事も、めめの事も大事なメンバー。
Aちゃんも、大事な友達。
なるように、なれ。でも皆が幸せになったら良いのにと思う俺は偽善者なんだろうか。
「ねー、めめ。キスとか…した？！」
「ふは。内緒。ラウールにはまだはえーよ」
「何でー！！？」
他のメンバーも次々に入って来る中、めめが俺にだけ聞こえるように小声で話しかけて来た。
「Aさん、阿部ちゃん元気かなって気にしてたよ」
「…え？俺？」
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作者名：白雪
| 作成日時：2023年4月2日 11時
