5（side RM） ページ5
久々の1日オフ。
俺はツイている。
何故なら、今日は土曜日。
Aさんの休みは土日で。1日一緒に居られることが嬉しくて、何して過ごそうかなぁって考えたけど家にいるよりも出掛けたい気持ちだったからドライブに誘った。
財布と携帯をポケットにしまって、車の鍵がついたキーホルダーをくるくると指先で回しながらAさんの部屋のインターホンを押す。
『蓮くん、おはよ』
「おはよ…あ。デニムも履くんだね」
『うん』
「似合ってる。可愛いね」
『…ありがと』
「行こっか」
並んでエレベーターに乗り込んだら、ガレージに向かう。
いつも会うのはどっちかの部屋だから、何か新鮮。
仕事仕様のドレッシーなスタイルか、部屋着しか見たことがなかったからラフなファッションのAさんが見られたことにも胸が高鳴る。
「どうぞ」
助手席のドアを開けて、Aさんを乗せた後エンジンをかける。
助手席に好きな女の子が乗ってる休日とか、最高かよ。
『蓮くん、体調はもう良いの？疲れたら私運転代わるから言ってね』
「ありがとう。でも今日はエスコートしたいからAさんは助手席限定で」
『…うん。どこ行くの？』
「着くまで秘密」
『ふふ。楽しみ』
どうしたら楽しんで貰えるかな、とか考える過程も楽しかったしまだ目的地に着いた訳じゃないのにもう楽しい。
赤信号で、ふと助手席のAさんに視線を移したら楽しそうに笑ってるのが無邪気で可愛過ぎたから頬っぺたにキスを落とした。
『…蓮くん、信号青…』
「…信号変わるの早過ぎ」
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作者名：白雪
| 作成日時：2023年4月2日 11時
