僕の彼女になってよ。 (ページ9)

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渡辺翔太ちょっとゲスト連れてくわ

翔太くんの撮影が終わったらご飯行こうって約束してたんだけど、先に店に着いて待ってたら通知。

ゲスト？

暫くして個室のドアが開いたら。

『お邪魔します』

「ゲストってAさん？！」

『ごめん、大したゲストじゃなくて』

「あ、いや。えーっと…あ、そっか。撮影！」

「一緒だったから折角だからと思って誘った。て言うかめめ気付くと思ったけど。」

何で2人が一緒？て一瞬思考回路が固まったけど、美容誌の撮影一緒だったんだって思い出した。
俺の向かいに翔太くんが座って、自然とAさんが隣に座ってくれたことが何か嬉しい。

今日の撮影のこととか、2人が共通の話題の美容について話してるのとか見てたら和む。

『めめ、何か飲む？』

「あー、うん。同じやつ。ありがと」

なるほどね、メンバーの前だから蓮って呼ばないんだなって何となく察して。
そういうとこ好きなんだけど、別にいいんだけどな。
て言うか、距離感じるから何か嫌なんだけど。

…今日Aさんが何回「めめ」って呼ぶか数えとこ。

『めめ、聞いてる？』

2回目。

『めめ、お塩取って』

3回目。

「そろそろいい時間だし帰るか」

翔太くんが時計を見て、ふと時間を見たら22時過ぎ。
まあ夕方からいたから結構長い時間話してたんだなって思ったけど。

『しょっぴー、今日は誘ってくれてありがとう』

「いや全然、こちらこそ」

『めめも、急にお邪魔してごめんね。ありがと』

4回目。

「じゃあ、またね」

タクシーに乗り込んだ翔太くんを見送って、Aさんに視線を向けると不思議そうな表情。

「4回」

『何が？』

「めめ、て呼んだ回数」

『…え、数えてたの？』

「罰ゲームね？」