僕の彼女になってよ。 (ページ26)

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「めめ、ほんまごめん！！」

現場に入るなり、康二がめめに平謝りしてる。
めめは全然気にしてなさそうだけど、畳み掛けるようにひたすら平謝りしてる。
何これ、シュール。

「何？康二、何かしたの？」

「あ、しょっぴー！俺邪魔してもうてさ」

「何を？」

「一昨日鍵なくしちゃったからさぁ、めめん家に押し掛けてもうたらお姫様がおってん」

「はぁ？！」

確か、一昨日は阿部ちゃんがAさんとめめと会うって話してたような。
俺も行きたかったけど、美容クリニックの予約と被ってたから諦めたんだけど。

「ナベ、落ち着け」

「いや、お前も落ち着けよ」

思わずデカい声を出した俺を宥めようとしたふっかも十分動揺してんだけど。
どういうこと？

「ズルくね？」

意外にも、口を開いたのは佐久間で。
めちゃくちゃ真面目な顔してるから皆が注目する。

「あのさぁ！俺なんか、宮田くん通さないと誘う勇気ないし！！緊張しちゃうからLINEも出来ないのにー！！！何でお前ら、そんなに推しと絡んでんの？！！」

「いや、佐久間。落ち着け、そういうことじゃねーから」

照が佐久間を落ち着かせてたら、撮影が始まって。
ペアの撮影から始まって、めめと康二が先に呼ばれて行ってしまった。

「阿部ちゃん、どうなってんの？」

「え、俺？普通に食事して帰ったよ。昨日クイズ番組だったから勉強したかったし」

「何でだよ！」

「は？翔太どうした？」

「落ち着けって。ナベは何にそんなに怒ってんだよ」

「怒ってねーし」

不思議そうな顔してる阿部ちゃんと、ふっか。
何でか分かんねーけどイライラする。

「分かるよ、翔太。ヤキモチ、でしょ？」

「はぁ？！」

涼太の言葉にまたやけにデカい声が出てしまって。
照が、俺の肩を叩いて爆笑してる。

「お前、顔真っ赤だぞ」

「学校長引いたー！ごめーん！！あれ、しょっぴー何でそんなに顔真っ赤なの？」

タイミング悪く入って来たラウールの言葉に、みんなして爆笑してるし。

「お前ら、俺のこと何だと思ってんの？」