#1 Girl (ページ41)

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イントロで登場すると、満員のファンの姿に泣きそうになるのをグッと堪えて。
今日は、歌うことでたくさんの感謝を伝えたいから。

『ようこそ！白石Aです』

「Aちゃーん！！！！」

『あはは、お久しぶり。元気ですか？』

「イエーーーイッ！！」

『うん、良かった。今日初めましての人どれくらいいますか？』

半分くらいが手を上げてくれてる。
…予想以上かも。

『あは。ありがとう、いつもの人は初めましての人に負けないくらい。初めましての人も自分のペースで最高に楽しみましょう！良いですか？』

「イエーーーイッ！！！」

『いいね、楽しもうね』

会場の笑顔につられて、笑顔になる。
ふと関係者席に視線をうつすと、物凄い勢いで手を振ってくれるさっくんと目が合った。
手を振って、歌詞に集中する。

あっという間に5曲歌い上げた。
いつもなら20曲歌ってる訳だから物足りない。

『最後に、皆にお願いがあるんだけどいいかな？』

拍手と、皆さんの真剣な表情。
泣いてくれている子、笑顔の子。キラキラしてる。

『今日ね、来られなかった方がたくさん居るって聞いたんだよね。ちょーっとだけ、この素敵な空間を共有してもいいかな？』

「イエーーーイッ！！」

『はい、じゃあ。インスタライブちょっとだけ始めるね』

スタッフからiPhoneを受け取ると、スタートボタンを押して。ぐるっと会場と一緒に映る。

『皆さーん！元気ですか？今日、来られなかった人ごめんなさい。少しだけシェアするね』

「キャーーーッッ！！」

『あはは。…ツアーで、必ず皆さんにも会いに行くので待ってて下さい。毎日大変なこともあると思うけど、一緒に頑張ろうね！』

名残惜しいけど、再びiPhoneをスタッフに渡して会場の皆さんにも挨拶をしてステージを降りた。

「お疲れ様でした！」

『ありがとう』

「最高のライブでした、やっぱり白石さんはステージで歌うのが1番輝いてます！綺麗でした！」

『…ありがとう』