22（side RM） ページ23
雑誌の撮影でたまたま会った、白石さんと音楽番組で共演することになって実は結構楽しみにしてた。
事務所では「玉森の女」とか揶揄ってる人もいるみたいだけど、謙虚で綺麗で俺はそんなの関係なく好き。
宮田くんと仲良い佐久間くんが、偶然にも一緒に飲んだことがあるって楽屋でドヤってる。
「俺も会いたかったなぁ」
「大丈夫、阿部ちゃん。後で挨拶来てくれるから！！」
「だから、何で佐久間がドヤってるんだよ」
「え、ふっか羨ましいのー？！！良いだろ！！」
ドヤってる佐久間くんを他所に、ランスルーの為メンバー全員でスタジオに入る。
白石さんと、目が合うと控えめに微笑んでくれて。
超可愛い。玉森くん、いいな。
無事にランスルーが終わって楽屋に戻ると、すぐにドアがノックされてマネージャーが対応してる。
『初めまして、今日ご一緒させていただく白石です。宜しくお願いいたします』
「あ！Aちゃんだ！やっほー！」
ラウール、懐くの早くね？
てか白石さん、ラウールと並んでも結構顔が小さい。
やば。
「リーダーの岩本です」
「初めまして、阿部です！」
「宮舘です、初めまして」
「向井です、宜しく！」
『…本当に大所帯ですね。足りるかな？』
不安そうな白石さんが、手に持ってる紙袋と睨めっこしてる。
「何がー？」
無邪気なラウールが、紙袋を一緒に覗く。
「ひーくん！チョコレートだよ！」
「マジ？！」
さっきまでクールだった照くんが思わず叫んで、白石さんが笑いを堪えてる。
『お好きですか？チョコレート』
「あ…はい」
『良かった。お口に合うか分からないですけど』
紙袋をラウールに渡すと、深々とお辞儀をして白石さんが楽屋を後にした。
「…あれは可愛いな」
何だかんだダテさん以外のメンバーはニヤついてる。
ダテさんは何か、微笑んでる。
「でもマジで玉森くんの？」
「違うよ！！！」
考え込むふっかさんに、何故か佐久間くんが全力で否定してる。ウケるんだけど。
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作者名：白雪
| 作成日時：2023年1月28日 1時
