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それから、どれ位時間が経っただろう。
気付いたら窓の外は綺麗な夕焼けが広がっていた。
真っ赤な目をしたふっかはどこかスッキリとした様子で、腕を伸ばしてストレッチする。
その様子をぼーっと見ていたら、パチリと目が合った。
深澤「あぁー。今日はAに泣かされたなぁ。」
「私が泣かせたの？」
深澤「そりゃそうよ。」
「ごめん、ね？」
深澤「いいよ？今度責任もって一緒にパンケーキ食べに行ってもらうから！」
「ええ！？って、ふっか甘い物食べるとすぐ胸焼けするじゃん。」
深澤「いいの、いいの！Aが食べてるのを見つめられるっていう刑だから。」
「ふふ、何それ？」
ふっかは満足そうにそう言って笑うと、私の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
阿部「ちょっとふっか！いっつもそうやって、サラッとAの頭撫でるのやめて。」
そんなふっかを、同じく真っ赤な目をした亮平が本気で怒るからなんだか面白くて。
「髪の毛ぐしゃぐしゃ！」
阿部「Aおいで？直してあげる。」
深澤「あのぉーおふたりさん？？俺きっかけにいちゃつくのやめてね？わら」
そんなこと言い合って、三人で笑う。
学生時代に戻ったように。
いつかのあの日のように。
こんな日が来るなんて、まだ信じられない自分もいるけれど。
先生と生徒という関係性とか。
過保護なお兄ちゃんのこととか。
亮平の過去とか。
これからたくさんの今はまだ想像もできないような困難が待ち受けているかもしれない。
元カノの写真くらいで落ち込んじゃう私は、きっと亮平を振り回してしまう。
良い彼女とかわからないし、多分なれない。
それでも頭にはもう、離れるなんて選択肢はない。
誰よりも、何よりも、亮平を大切にする。
その想いだけは、世界中の誰にも負けないって思うから。
深澤「じゃあ。俺は、先帰るわ。二人がようやくくっついたの見届けられたしね？」
あ、俺が帰ってもいやらしいことしないでよ？なんて意地悪言って亮平にウザがらてるふっかは、高そうなコートを羽織って部屋を出ていく。
その姿にはもう中学生の頃の面影はなくて、ちょっぴり寂しかったり。
深澤「じゃあ、またね。阿部ちゃん。A。」
玄関先でそう言って片手をあげて帰っていったふっかを、私たちふたりは手を繋いで見送った。
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たぬ(プロフ) - 朝桐さん» 最後まで読んで頂けただけでも嬉しいのに、宝石みたいにキラキラした素敵な感想をありがとうございます。頂いた言葉全てが宝物です。こちらこそ出逢ってくださりありがとうございました。 (3月21日 23時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！涙なしでは見れなくて、とても生きててよかったと、見れてよかったと。運命といいますか奇跡にただ救われました。執筆活動お疲れ様です。今後のたぬ様の日々が愛に溢れますように。本当にありがとうございました！ (3月18日 22時) (レス) @page43 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - みみみさん» お読み頂き、素敵な感想までありがとうございます。楽しんで頂けたのなら本当にすごく嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございました！ (9月6日 23時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 今日初めて見つけたこの作品、１話から今まで全部いっきに読みました☆本当に素敵な作品でした😊ありがとうございました！！ (9月2日 17時) (レス) @page43 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - 桜色さん» とっても優しくて愛のある感想を送ってくださってありがとうございます。どの言葉もとても勿体ないくらいですごく嬉しいです。最後まで読んで下さってこんな素敵な感想まで下さって、こちらこそありがとうございます！ (6月5日 22時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2022年8月24日 22時
