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阿部「Aっ！！！っ、A！！！！！！！」
左手に強い力と暖かい温もりを感じる。
それと同時に聞こえる、亮平の私の名前を呼ぶ声。
泣きそうな声で、必死に私の名前を呼んでいる。
阿部「っ、、どうして、Aっ、、いやだ、いやだよ……」
苦しそうにそう呟いて、握っている手にぎゅーっと力を込めてくれているのがわかった。
目を開けて「大丈夫だよ、心配かけてごめんね」って言ってあげたいのに……
まぶたは自分のものじゃないみたいに重くて、手には全然力が入らない。
それに、相変わらず寒くて、とっても眠い。
ねぇ、亮平、泣かないでよ。
……あぁ、そういえば、昔は私より亮平の方が泣き虫だったね。
いつからか亮平は全然泣かなくなったけど。
そういえば、昔一緒に入ったお化け屋敷、亮平の方が怖がるから私が先頭を歩いたよね。
今はもう、お化けを怖がるのは私の方だけど。
振り返ると、いつの間にか亮平は逞しくなっていったね。
ふふ。こんな時なのに、色々思い出しちゃうな。
これが走馬灯、なのかな？
私、きっともう終わり、なんだ…
亮平、ごめんね。
ずっと一緒にいたかった。
高校だって、同じところに行きたくて自分の中ではかなり頑張ってたのにな……。
あぁ。
でも、そんなことより、今こんなに悲しませていることの方が、泣かせてしまっていることの方が辛いなぁ。
大丈夫だよって声をかけることも、目を開けて最期に亮平を見ることも、握りしめてくれる手を握り返すこともできない、こんな幼馴染で、ごめんね……。
阿部「っ、A！！っ、、」
最期に聞こえた亮平の切羽詰まったような苦しそうな声は、無機質なピーッという機械音とともに、遠くへ消えていって、私の意識はそこでプツリと途絶えた。
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たぬ(プロフ) - るる様 ご指摘ありがとうございます！気付いておりませんでした、、外させて頂きました。教えて頂いてありがとうございます！ (2021年10月18日 20時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
るる - オリ フラﾀﾄした方がいいかもです(><) (2021年10月18日 17時) (レス) id: 0fbeefd96e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2021年10月17日 11時
