雪の華【青】特別編 (ページ5)

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重岡 . 02 ページ5

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1人でゆっくりと式場へ向かう。

あぁ、ほんまに結婚してまうんや。

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『よぉ』

「重岡くん！」

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久しぶり、と微笑むAは相変わらず可愛い。

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ドレスを着てメイクを施し、
可愛さが増す彼女を直視できない俺に

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『来てくれてありがとう』

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なんて追い打ちをかけるから
思わず抱きしめたくなるけれど、

もう人のもんやから。

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望が居なくなって、悲しみに暮れていた彼女を
あの時に抱きしめてあげることが出来たなら。

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涙を流す彼女の隣に居るのが、流星ではなく
俺だったとしたら。

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今頃Aは、俺の隣に居てくれただろうか。

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後悔ばかりが募っていくけれど
目の前で微笑む彼女を目の当たりにすれば、

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『ほんまに綺麗やな』

「へへ、ありがとう」

『結婚おめでとう』

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幸せになってほしい、と
心から思うことができる。

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きっとこの先、彼女に会う度に
この気持ちを思い出してしまうかもしれないけれど

彼女の左手に嵌められたシルバーリングが
もう遅いと物語っているから。

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『幸せになるんやで』

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流星なら大丈夫や。
Aなら大丈夫や。

2人なら、大丈夫や。

いつか俺も、とびっきり可愛いお嫁さん見つけて

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〝幸せやー！〟

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なんて胸を張って言える日が来るとええな。

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大好きやったで、A。

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──────────── バイバイ。

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☆ Another Story , Shigeoka side , Fin .

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