近すぎて遠い距離【Daiki.Shigeoka】

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大毅に誘われたあの日から


時間が経つのは思ったよりも早く


気づけば大毅と過ごす前日になっていた。


自分の気持ちを伝えた緊張か


それとも久しぶりに会う緊張か


自分でも良くわかってないくらい


心臓のドキドキが止まらなくて


鏡の前で明日着て行く服を


着ては脱いでを繰り返している。


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明日が過ぎたら


大毅は結婚して


他の女性の元へ行ってしまう。


そんな結末で果たしていいのかな。


今まで大毅と過ごしてきた思い出が


山のようにフラッシュバックしてきて


出会った頃はまさか


こんな未来が待ち受けているなんて


もちろん知るはずもなく


ただただ純粋に


一緒に遊ぶ友達でしかなかったけれど


歳を重ねるにつれ


どんな時も隣にいるのが当たり前。


けれどこれから待っている将来は


大毅が隣にいない将来が待っていて


私はそれを受け入れる事が出来るのだろうか。


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何とか明日着て行く服が決まり


ソファーでくつろいでいると


神ちゃんから電話がかかってきた。



「もしもし？」


神『あっもしもし。今大丈夫か？』


「大丈夫だけど、どうしかした？」


神『いや〜、いよいよ明日やな思って』


「なるほどね笑わざわざありがとう」


神『どうや？今の心境は』


「んー、何だか落ち着かないかな笑」


神『それもそうだよな笑俺もソワソワしとるもん』


「何で神ちゃんまで緊張するのよ笑」


神『やってさ、ずっと2人の事見てきたからまさかこんな風になるなんて思いもしとらんかったから』


「そうだよね」


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長かった私の初恋も


明日遂に終わりを告げる。


明日が過ぎたら


いったいどんな日常になるんだろう。



神『明日はさ、何も考えずシゲとの時間思いっきり楽しんでくるんやぞ』


「うん」


神『シゲもそれを望んでるはずやから』


「ありがとう」


神『んじゃあ、またな。おやすみ』


「おやすみ」


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こんな時電話かけてきてくれる


神ちゃんには感謝の気持ちでいっぱいで


これまで本当に


神ちゃんには感謝しきれないほど


お世話になってきた。


だからこそ


さっき神ちゃんが言ってた通り


明日は何も考えず


大毅との時間を


思いっきり楽しんでこよう。




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