近すぎて遠い距離【Daiki.Shigeoka】

17 Tomohiro side ページ17

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Aとシゲと出会ったのは


大学生の頃やった。


1人で上京して


正直不安やったけど


たまたま同じクラスに


俺と同じく関西弁で


ずっと喋っとる奴がシゲやった。


シゲが話す隣で


幸せそうな顔して話を聞いていたのがA。


俺の目に映る2人は


カップルなんかなって思うくらいお似合いで


恐らく他のやつらもそう見えてたと思う。


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そこから俺の方から2人に話しかけて


シゲと俺は関西出身同士、


仲良くなるのも早かったし


その隣にいるAとも


仲良くなるのに時間はかからなかった。



神「なあなあ、2人は付き合っとるん？」


この頃はただ純粋に2人の関係性が


知りたかっただけ。


重『付き合ってへんで。俺とAは小4からずっと一緒におる幼なじみやから！！良いやろ〜笑』


俺の質問に対して自慢げに答える


シゲをよそに


寂しそうに微笑んどるAを見て


シゲの事が好きなんだと


初めて会ったその日から


Aの気持ちに気がついた。


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そこからとはいうもの


大学を卒業し社会人になった今でも


こうして遊んでいる事は何も変わらず


１つ変わった事があるとするならば


シゲが結婚して父親になることか。


正直、シゲから結婚話を聞いた時


嬉しかった反面Aの顔が直ぐに浮かんで


シゲに申し訳ないけど


直ぐにおめでとうって言えなかった。


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もちろんAの事は好きやけど


どちらかというと友達として抱く好きやったし


そもそもシゲの事が好きな事分かってるAを


好きになるなんて


考えた事も思ったことも無かったな。

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