お昼寝のお迎え ページ9
翔太:side
「荷物、重てぇ…」
「自分のせいでしょ笑」
電車に揺られること数分。
平日のこの時間なら座れると思っていたのに、満員ではないものの、生憎座席は埋まっていた。
立つしか選択肢のない俺らに降りかかるのは、前に抱えているこの重量級の重さに耐える試練。
速攻、重さに耐えかねて弱音を吐くと、涼太に一刀両断された。
荷物持ってもらってるから、言い返せねぇ笑。
重さを忘れるために、涼太とたわいもない話をしていると、ようやく最寄りの駅に到着。
そのまま、目と鼻の先にある保育園を目指す。
門をくぐると、いつもは騒がしい声もしんと静まり返っている。
玄関ドアから中を覗くと、電気が消え、カーテンの隙間から漏れるほんの少しの光だけが教室を照らしていた。
今はお昼寝の時間で、お迎えの時に鳴らすインターフォンも鳴らせない。
どうにか気付いてもらおうと、ドアから中を見ながら軽くノック。
音に反応したのか、1人の先生が俺らに気付いてくれて、ドアを開けてくれた。
「お帰りなさい。すぐお連れしますね」
「遅れてすみません、お願いします」
小声で話しながら、連れてきてくれるのを待つ。
きっと寝てるだろうから、事前に抱っこ紐を腰に巻き、いつでも抱っこできる状態にしておく。
「お待たせしました。Aくん、お兄ちゃん来たよ〜」
「……んぅ…」
多分、抱き起こした時に起きたのかな。
でも目がトロンとしてて、あやせばすぐに寝そう笑。
先生からそっと受け取って、抱っこ紐の中に収める。
涼太が今日の様子を聞いている間に、背中を抱っこ紐越しにトントンとすれば、ものの数秒でコテンと眠りついた。
これで良し。
俺も途中から話を聞いていれば、先生が思い出したように尋ねてきた。
「一応ご確認なんですが、明日から8月末までお休みするとお伺いしてるんですが、間違いないでしょうか？」
「あ、はい。大丈夫です。すみません、急なご連絡になってしまって」
「いえいえ、全然大丈夫ですよ笑。1ヶ月も会えないのは、寂しいですね笑。また元気な姿で会おうね、とお伝えください！」
「はい笑。9月の予定は、早めにご連絡しますね。では、ありがとうございました」
「はーい！さよなら〜」
保育園を後にして、Aが寝てるんだけど一旦連れて帰って買い物って二度手間だよなって事で、このまま買い物へ。
さすがに起きるかな？って思ってたけど、帰宅するまで全く起きなかった笑。
逆にすげぇわ笑。
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字の人(プロフ) - まり姉さん» ご指摘ありがとうございます！訂正致しました！ (12月27日 23時) (
レス) id: 0e5c101207 (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ぎゅーのところで最初のあだ名表記が(渾名)ってなってます (12月26日 14時) (レス) @page32 id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 糸山露子さん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます☺️兄組の恋愛事情とは、兄組が恋人を作って…という感じでしょうか？ (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます☺️今のところ、1歳の1年間で完結させようかな…と考えております。 (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - なんかこの兄弟可愛いやんしっかりお世話もしてるしでも兄組の恋愛事情も知りたいかな (8月2日 19時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：字の人 | 作成日時：2023年7月27日 23時
