4:06 AM ページ39
翔太:side
ぺちぺちぺちぺちぺち……。
なんか叩く音と、頬に感じる振動。
それに腹辺りに感じる重み。
諸々感じた違和感に、閉じていた瞼をあける。
「……んん。なにぃ…?」
「あ!あ!ちょ!」
目の前には、ニッコニコの笑顔で俺を呼ぶA。
そんなAの頭を撫でて辺りを見回すと、まだ皆寝てる。
何時だよ…なんて思って携帯で時間を確認すれば、AM4:06の表示。
「おまえぇ……はやすぎんだよ………」
「んきゃ!」
確かに昨日はすげぇ早く寝たけどさ…。
それでも4時ははえぇって…。
「…はい、Aここおいで。うん、布団ちゃんと被って。よし、はい、おやすみ」
「ぁう?」
「二度寝しような。うん、俺まだねみぃから」
そう言いながら、俺の横にAを寝転ばしてお腹をトントンする。
ついでに瞼も撫でながら。
Aは足を掴んだり、瞼を撫でている俺の手を掴んだり寝る気配がなかったけど、俺もまだ寝たいから負けじと続けた。
そしたら、数十分経ったくらいかな?
やっと、念願のA再入眠。
俺の勝ち、ってちっちゃくガッツポーズをして、Aを軽く抱きしめながら、俺ももう一度目を閉じた。
「おーい、翔太。そろそろ起きなよ〜」
「……………んん」
緩い辰兄の声で、意識が浮上した。
俺が起きた事を確認した辰兄は、容赦なくカーテンを開けて陽の光を部屋に取り込む。
眩しさに耐えながら、携帯を確認するとAM9:06の表示。
あれから5時間も寝たのか…。
伸びをしようと身体を起こそうとしたら、服を引っ張られる感覚。
何だ?と思って見てみると、俺の服を掴んだまま口をムニムニさせてまだ寝てるA。
「珍しいよねぇ、あんなに早く寝たのに、Aがこの時間まで寝てるなんて」
「んにゃ…。こいつ、朝方、1回起きてたよ」
「え?そうなの?」
「俺、起こされたもん。けど、二度寝させた」
「んはは笑。寝かし付け勝ったんだ笑。A、翔太が寝かし付けると良く寝るよねぇ」
「俺、寝かしつけの才能あるわ」
「そうね笑。ほら、Aも起こして朝ごはん食べちゃいな?ばぁちゃん作ってくれてるから」
「ん、ありがと」
「はいは〜い」って先に部屋を出てった辰兄を見送って、Aを起こす。
二度寝したからか、一声掛けただけでスッキリと目を覚ましたA。
洗顔とか朝の支度をしてから、Aと朝ごはんを食べて…。
さぁ、今日は何すんのかな?
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字の人(プロフ) - まり姉さん» ご指摘ありがとうございます!訂正致しました! (12月27日 23時) (レス) id: 0e5c101207 (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ぎゅーのところで最初のあだ名表記が(渾名)ってなってます (12月26日 14時) (レス) @page32 id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 糸山露子さん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます☺️兄組の恋愛事情とは、兄組が恋人を作って…という感じでしょうか? (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます☺️今のところ、1歳の1年間で完結させようかな…と考えております。 (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - なんかこの兄弟可愛いやんしっかりお世話もしてるしでも兄組の恋愛事情も知りたいかな (8月2日 19時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:字の人 | 作成日時:2023年7月27日 23時