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愛重兄貴 ページ38

辰哉:side



「乾杯〜!」


カンっとグラスを鳴らして、皆でほぼ一気に中身を喉に流す。
「ぷはぁ!しみるぅ!」なんて、オッサン臭い台詞を吐いてる大介。
まぁ、じぃちゃんと大介以外はお茶だけど笑。
大介はりんごジュースで乾杯、笑。


「でだ。今、光希は何処にいる?」

「分かんない。母ちゃんと父ちゃんが探してくれてるんだけど、全然見つかんないって」

「そうか…。おめぇらには、光希の事で迷惑かけたな」


そう言って、俺達に向かって頭を下げるじぃちゃん。
じぃちゃんのそんな姿を初めて見て、皆アタフタ笑。


「ちょっ!じぃちゃん、頭上げて!」

「そうだよ、おじいちゃんが謝る必要なんて…」

「俺なりのケジメだよ。自分の子どもが、孫にまで迷惑かけてんだからな」


そう言って、溜息をつきながらお酒を煽るじぃちゃん。
いつもは豪快にずっと笑ってるじぃちゃんが、こんな悲しそうな表情をするなんて…。
俺達は何も言えず、少しの沈黙が流れた。
けどすぐに「…でもね」って、一声。
こんな沈黙を破るのなんて、1人しか居ない。
俺ら兄弟の切り込み特攻隊長、大介。


「俺らさ、Aと暮らすのすっごい楽しいの。9人の時も、勿論楽しかったよ?でも、Aが増えて10人になって、もっともっと楽しいこととか笑ってることが増えて、それでね……」

「大介、それにお前達。すまねぇ、それから…ありがとうな」


じぃちゃんの大きな手で、俺らの頭を順番に撫でてくれた。
この歳になったら、誰かに頭を撫でられるってそうそうないから嬉しいもんだね笑。
俺らは顔を見合せて笑っちゃった笑。

そこからは、俺らからじぃちゃんへAの事を話した。
次から次へと、Aが可愛いだの、こんなこと出来るんだよだの、じぃちゃんへ弾丸トークが止まらない笑。
途中、お風呂から上がってきたばぁちゃんも交えてさらに止まらないA話。
終盤なんて、じぃちゃんも呆れたような顔して聞いてたよ笑。


「ふふ笑。沢山、Aくんの事を聞けてよかったわ。ありがとう」

「お前ら、愛が重すぎんだよ笑」


まぁ、俺らの可愛い弟なんで愛が重いのはしょうがない笑。
そう思いつつ皆で笑っていたら、居間にある振り子時計が11回、鳴り響いた。


「あら、もうこんな時間なのね。明日もある事だし、そろそろ寝ましょうか」


ばぁちゃんの一言で、ぞろぞろと寝床を目指す。
布団に潜れば皆疲れてたみたいで、すぐ襲ってきた睡魔に抗うことなく眠りについた。

4:06 AM→←大浴場



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字の人(プロフ) - まり姉さん» ご指摘ありがとうございます!訂正致しました! (12月27日 23時) (レス) id: 0e5c101207 (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ぎゅーのところで最初のあだ名表記が(渾名)ってなってます (12月26日 14時) (レス) @page32 id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 糸山露子さん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます☺️兄組の恋愛事情とは、兄組が恋人を作って…という感じでしょうか? (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます☺️今のところ、1歳の1年間で完結させようかな…と考えております。 (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - なんかこの兄弟可愛いやんしっかりお世話もしてるしでも兄組の恋愛事情も知りたいかな (8月2日 19時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:字の人 | 作成日時:2023年7月27日 23時

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