ちいさな宝物。夏

四男は天才的 ページ25

亮平:side



3人が買い物に出掛けて、もうすぐ1時間。
つまり、Aがサークルドア前を占拠してから1時間。
まだ1歳なのに、凄い集中力。
ほんと、1秒も玄関から目を離さないの笑。
健気に3人の帰り待ってて、可愛い笑。
んで、さっき涼兄から、もうすぐ着くって連絡があったけど…。


「「ただいまぁ！」」

「ただいま、遅くなってごめんね」

「んあ！た！れく！まちゃあ！」

「あ！ただいまぁ、A！」

「ただいま！かわいいなぁ、A！」

「んきゃは！」


3人が帰ってきた瞬間、大喜び。
主人に会えた犬みたいで、耳と尻尾の幻覚見えた笑。
そんで今は、涼兄がお昼ご飯を作ってくれてる間に皆で和室で遊んでる。


「あ！ちょ！あい！っじょ！」

「あぁ、どーも。これなに？」

「それはね、サンドイッチだよ！」

「おれらの力作！」

「んんん！3人とも可愛えぇ！シャッター押す指止まらへん！」

「ちょっと康二、落ち着きなよ笑」

「無理！」

「3人て。俺は可愛くねぇのかよ」

「…え？」


なんか翔兄が言ってたけど、とりあえず聞こえないふり。
キッチンの方から、我慢出来てない笑い声が漏れてる。
そんな事もありながら、誰かのお腹の音が鳴ったのと同時に、涼兄の「出来たよ」って呼ぶ声が重なった。


「お待たせ、遅くなってごめんね。食べよっか」

「お腹減ったぁ。わぁ！美味しそう！」

「うわ！すげぇ！」

「わぁああ！かわいいね、これ！」

「涼兄、凄い…」

「ふふ笑。ありがと。さて、どう？A」

「ぱま！ぱま！た！ぱまよ！」

「喜んでもらえてよかったよ笑。じゃ、いただきます」

「「「「いただきます！」」」」


涼兄が作ってくれた昼食は、ファミレスで出てくるようなキッズプレートそのもの。
オムレツにハッシュドポテト、ブロッコリーに人参、コーン、ウィンナーにおにぎり。
人参はお花型に切り抜かれてて、ウィンナーなんてタコとカニの両方がある。
そして何より凄いのが、おにぎり。
皆それぞれの好きなものが形作られ、海苔まで使って細部まで表現されてる。


「…涼兄って、天才だね」

「ふふふ笑。ありがとう、亮平」

「おいしぃい！おにぎり、きょうりゅうだぁ！」

「おれ、サッカーボール！」

「俺は、カメラ！」

「俺、シナモンだ」

「ぱまぁ！」

「俺のは、薔薇にしてみた」

「「「すげぇ！！」」」


ほら、凄いでしょ？
因みに俺のは、本を読むポムポムプリン！

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