岩みたい ページ24
翔太:side
「よし、準備出来た？」
「「できた！」」
「じゃあ、行こっか」
そう言って、玄関へと向かう3人。
それについて行こうとする、ちび1人。
「こら、A。お前は留守番」
「んや！た！」
「だぁめだって。早くそこ閉めて」
「はぁい」
3人が通る為に開けっ放しにしていたサークルドアを、蓮が閉めた。
その瞬間、目に涙を溜め「やぁあああああ！！」と叫びながらサークルドアをガンガン揺らす。
「A、大丈夫やで？涼兄達すぐ帰ってくるからな？」
「んやぁぁぁあああ！！」
「壊れるって！此奴らすぐ帰ってくるから、落ち着け！おら、はよ行け！」
「ん。A、すぐ帰ってくるからね。翔太達と仲良く待っててね」
「「行ってきまぁす！」」
3人が出て行ったドアが閉まった瞬間、絶望ですって言葉がぴったり合う表情を浮かべながら、なおも泣き続けている。
朝と同じようにあやしつつ、泣き止ませる。
残った亮平と康二もあやすのを手伝ってくれて、3人が家を出てから10分程で泣き止んだ。
「ん、泣き止んで偉い。3人帰ってくるまでなんかする？」
「……ん」
「ん？あっち？あっちには行けへんよ？」
「んんん！」
「おぇ？降りんの？はいよ」
「どこ行くの？…って、そうなるよね」
なんかして気を紛らわせようと思ったけど、Aが頑なに玄関の方を指差す。
仕舞いには、抱っこしてた俺から降りて、サークルドアの前に座り込んだ。
ちょこんって言葉がピッタリだな、あれは。
Aからは、今家に居ない兄弟の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。
「A？ここに居るの？俺達と和室で遊ばない？」
「…んや」
「ここだと邪魔になんだろ？ほら」
「んやぁぁああ！」
え、抱きあげようとしたら怒られたんですけど？
テコでも動かない気か？此奴。
まぁ、別に暴れるとか、危ないことする訳じゃねぇからもういっか。
俺らの見える範囲には居るし。
ってな感じで、長くなったけどこんな事があって、今に至るって訳。
「ほんまあれから動かんなぁ、A。岩みたい」
「ほんとにね。…あ、涼兄達もうすぐ家に着くって」
「ん？そっか。ほら、A。お茶飲んで」
ストロー付きマグを口元へ持っていけば、チュウチュウと音を立てながら、お茶を飲むA。
話し掛けても無視するけど、こういう事はちゃんと言う事聞いてくれる笑。
本当は駄目だけど、どうやっても動かねぇからオムツもここで変えたのは俺らの秘密。
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字の人(プロフ) - まり姉さん» ご指摘ありがとうございます！訂正致しました！ (12月27日 23時) (
レス) id: 0e5c101207 (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ぎゅーのところで最初のあだ名表記が(渾名)ってなってます (12月26日 14時) (レス) @page32 id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 糸山露子さん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます☺️兄組の恋愛事情とは、兄組が恋人を作って…という感じでしょうか？ (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます☺️今のところ、1歳の1年間で完結させようかな…と考えております。 (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - なんかこの兄弟可愛いやんしっかりお世話もしてるしでも兄組の恋愛事情も知りたいかな (8月2日 19時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：字の人 | 作成日時：2023年7月27日 23時
