ヅャソケソ大会 ページ14
辰哉:side
ジリジリ…ミーンミーン…カンカンカン。
滴る汗が、どんどん量を増していく。
それは、頭上から降り注がれている陽の光のせい。
俺は今何やってんの？って、思考回路がおかしくなりそう…。
気休め程度の深呼吸をしながらもう1人、俺と同じように陽の光に晒されている翔太の表情は、「無」そのもの。
何で俺らが陽の光に晒されてるのかって？
それはね、昨日の夜のお話まで遡るんだけど…。
「はぁい、それでは！兄ーズ集まって！」
「なんだよ！兄ーズって笑」
「何？」
「どしたの？」
「なんかやった？」
「ちょっと照！なんかやった？は違うでしょ！笑。それではこれより、明日のプールを準備する生贄を決めたいと思いまぁす！」
俺を含む、上4人を集めた大介。
ババン！って口で効果音を言いながら、1枚の紙をテーブルの上に広げた。
そこに書かれていたものは、「第64回 雪村家 ヅャソケソ大会！！」って見出しのトーナメント表。
トーナメントなのはいいとして、めっちゃ気になる部分が…。
「なぁ、大兄。ヅャソケソってなに？」
「んぇ？何言ってんの笑。ジャンケンって書いてんじゃん！」
「ン、じゃねぇじゃんこれ。ソ、じゃん。どう見ても」
「あと、ヅ…だよね？これ」
「違うって！ン！だよ！それにこれは、ジ！」
そう。
大介は、カタカナのソとン、あとはシとツが何故かそのまま読めないの笑。
今回のジャンケンで言うと、ジがヅに、ンがソに見えるの。
おかしいでしょ笑。
「もう！そんなことは置いといて！あい！くじ引いて。引いた数字のところに、名前書いてってね」
「え、俺も？部活あんだけど…」
「照は審判！不正がないように、見てて！」
そんなこんなで、照を審判に迎えたジャンケン大会が幕を開けた。
大会のルールは、負けた人が決勝へと駒を進めるスタイル。
今回ばかりは、絶対負けたくない。
だって、夏よ？
炎天下のもと、長時間日に当たり続けたらやばいって。
だから、勝ちますようにって祈りながら臨んだ結果…。
「はい！じゃあ、辰兄と翔太。明日のプールの準備、よろしくね！」
見事惨敗。
無事生贄に選ばれた俺と翔太は、今すっげぇ顔してる。
だって、大介と照が腹抱えて笑ってんだもん。
あいつら、絶対許さねぇ。
「…翔太、頑張ろうな……」
「……ぜってぇ、やだ…。やりたくねぇ…」
2人して、どデカい溜息をついた。
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字の人(プロフ) - まり姉さん» ご指摘ありがとうございます！訂正致しました！ (12月27日 23時) (
レス) id: 0e5c101207 (このIDを非表示/違反報告)
まり姉(プロフ) - ぎゅーのところで最初のあだ名表記が(渾名)ってなってます (12月26日 14時) (レス) @page32 id: 632dd79117 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 糸山露子さん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます☺️兄組の恋愛事情とは、兄組が恋人を作って…という感じでしょうか？ (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
字の人(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます☺️今のところ、1歳の1年間で完結させようかな…と考えております。 (8月7日 12時) (レス) id: 4cf28724e5 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - なんかこの兄弟可愛いやんしっかりお世話もしてるしでも兄組の恋愛事情も知りたいかな (8月2日 19時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：字の人 | 作成日時：2023年7月27日 23時
