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割れてしまった家族の絆 ページ16
4月21日。新学期が始まってから3週間。
大吾 「ただいまです。」
直美 「お帰り。大介と亮平くんは？」
大吾 「皆さんと一緒にイギリスに行きました。またフォーレンの襲撃みたいで。」
直美 「そうか。忙しいね、ヒーローって。」
大吾 「はい。しかもまたフォーレンですよ。特に康二さんは本当にイラっとしました。」
直美 「だよね。色んな裏切りを経験した場所なんだからね。」
地球に帰って来てもう半年。息子1人に傷をつけるほど殴った旦那と離婚し、もうあの一家に関わるもの全てを放置した。
大吾 「母さん…」
直美 「なに？」
大吾 「あの2人に会いませんよね？」
直美 「…」
実の息子は1人じゃなくて3人がある。長男と三男は元旦那の味方にだった。しかしあれは強制的な状況だったので少し理解は出来る。
直美 「大介には悪いけど、しょうがないね。大吾は昨年勝介と同じクラスじゃなかったっけ？」
大吾 「…はい。」
直美 「どうだったの？」
大吾 「あの時のことについて凄く後悔していたみたいです。兄さんから許しを求めるのも完全に諦めたようです。」
直美 「そっか。あれほど時間が経ったからな。」
あれから翌日。大吾はクラスメイトと出かけ中にどこかに行く直美。行ったのは…
直美 「ここか。」
[ソルスティス・パラダイス]
優介 「いらっしゃいませ。何人で…」
直美 「久しぶりね、優介。」
優介 「母さん…」
母と長男が再会した！優介は少しだけ休憩を貰って母と話しすることになった。
優介 「…」
直美 「やはり気まずいね。」
優介 「う、噂で聞いてたけど…まさか本当だったとは…」
直美 「後悔してた？」
優介 「…はい。」
直美 「聞いたよ、大介はまだ許せないって。」
優介 「多分…いや、絶対に許せないと思う。だって、あの男のせいで大介を守れなかった…」
直美 「でもあの男はもう私たちと関係ない。勝介とう？」
優介 「あいつも許しを求めるのを諦めた。で、新しい兄弟も出来たって…」
直美 「そう。私がアビス次元に閉じ込められた時に出会って預かった子。まぁ、実年齢的には優介よりも年上かな…」
優介 「えぇ‶ぇ‶ぇ‶…」
直美 「でもいつか大介は君たちを許す。その日が来るまで待っててほしい。」
優介 「母さん…」
何があっても、息子たちも話を聞いてあげるのは母の仕事。出来る限り理解して両方の意見を聞いて決まってたので、息子たちがどうやってお互いと振り合うかは時間の問題。
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作者名：時音 | 作成日時：2023年10月7日 11時
