espoir (ページ8)

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．滝沢side

Aとの出会いはヒロミさんにご飯に誘われたときだった。
来たのはヒロミさんが贔屓にしているバー。
ここで待ち合わせ。

マスター：Aちゃん独立するんだよ。

ヒロミ：えっ？そうなの！？

マスター：いらっしゃい。

ヒロミさんは振り返りこちらを見た。

ヒロミ：滝沢、こっちこっち！！ここ座って。

そう言われてカウンターに座っているヒロミさんの横に座った。

ヒロミ：A！滝沢にビール！！

Aちゃんと呼ばれる子は冷蔵庫からグラスとビールを出しビールを注ぐ。そしてコースターを置きビールの入ったグラスを置いた。

ヒロミ：で、独立するの！？

『はい。』

ヒロミ：いつ？

『それが全然進まなくて場所は決まったけれど内装が…』

ヒロミ：内装がどうしたんだよ！

『ガラッと変えたいけれど迷っていて…』

ヒロミ：そういうことか！！そんなの俺と滝沢に任せろよ！！

知らぬ間に俺まで巻き込まれてる…

『いやそんな…申し訳ないですよ！』

ヒロミ：じゃあ、30杯無料で手をうつのはどうだ！！

『本当にいいんですか？』

ヒロミ：もちろん！Aいつ空いてる？お店の下見したい。

ヒロミさんとAちゃんと打ち合わせをしていた。

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そして数日後…
ヒロミさんに待ち合わせ場所に指定されたのは大型のホームセンター。
待ち合わせ場所にはAちゃんが立っていた。

『おはようございます。』

滝沢：おはよう

少しするとヒロミさんが来た。

ヒロミ：トラック借りるのに時間がかかっちゃって！！よし、買い物行くか！！

買い物をしてトラックに積み込む。

ヒロミ：滝沢、Aちゃん隣に乗せて道案内してもらえよ！
そう言ってヒロミさんはトラックに乗った。

滝沢：行こうか。

『はい。』

車へ行き隣にAちゃんを乗せて車を走らせる。
チラッと隣を見ると緊張した面持ち…
人見知りな俺は全然話せない。

『ほぼ初めましてでこんなことに付き合わせて申し訳ありません。』

滝沢：平気ですよ。

『滝沢さんってどんなお酒がお好きですか？』

滝沢：ビールかな。

『いつでも用意しておきますね！』

時間があるときに3人で作業をして1ヶ月ちょっとで出来上がった。
そしてプレオープンの日。

チリンチリンと音をたててドアベルが鳴った。
『いらっしゃいませ。カウンター席へどうぞ。』
バーテンダーの姿のAがカウンターの中に居た。

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