espoir (ページ3)

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最近よく顔を出してくれるお客様の深澤さん。
その深澤さんに頼まれてデリバリーを持ち到着した新橋演舞場。

どこへ届けたらいいのか分からず深澤さんに電話をする。

深澤：もしもし

『espoirのAAです。今、新橋演舞場に着いたのですがどこへお届けしたらよろしいですか？』

深澤：新橋演舞場の裏公園があってその横に楽屋口があるから入ってきてもらえる？

『公園…あっ楽屋口ありました。』
細い通路を歩いていく。入口を入るととてもラフな服装の深澤さんが居た。
スマホを切って深澤さんに近寄る。

深澤：私服なんだね！

『デリバリーの時は私服です！』

深澤：かあいいねぇー！

『そんな…えっーと…ご注文のフルーツサンドとツナとハムたまごとエビカツとメンチを3こずつです。』

深澤：ありがとう！ねぇ、このあと時間ある？16時ぐらいまで…

『あります！』

深澤：じゃあ…もし良かったら見て帰って？
そう言ってポケットからチケットを出して渡された。

『ありがとうございます。またお店でお待ちしています！』

深澤：近いうちに行くね！

『はい。ではまた…』

楽屋口を出て深澤さんから貰ったチケットを観ると13時からの公演だった。
もう開場もしている。
入場をして席へ行く。前から8列目の通路横。

舞台上には天井から垂れ下がる真っ白な数枚の布と舞台中央に本。

スクリーンに桜が舞い落ちる様子が映し出される。

英語でのナレーション
滝沢さんのナレーション。
【日本と日本人の美しさと逞しさ。そんな和の魅力を追い続けて10年。滝沢流の和の舞台。それが滝沢歌舞伎。】

しゅぱーんと取れる白い布。

センターが開き、枝垂れ桜の下に滝沢さん。
両脇に薮さんと北山さん
滝沢さんの【春の踊りはよーいやさー！】から3人で上へ垂直フライング。

縦に「滝沢歌舞伎」と書かれた幕が落下していく。
幕が落ちると山車の周りにシルバーと青の衣装を着た人たち。

『(ん？えっ！？深澤さん！？！？えっ！？)』
とにかく動揺。
舞台からはけたと思ったらすぐに他の着物姿で出てきた。

渡辺：初心のつもりで全力で挑んでいきたい！渡辺翔太！

佐久間：さくま前線来てます！佐久間大介！

宮舘：伊達男の様に美しく舞います！宮舘涼太！

阿部：演舞場は本日も歌舞伎日和！阿部亮平！

深澤：顔の大きさよりも存在感を出していきたい！深澤辰哉！

岩本：この舞台で誰よりも光る！岩本照！

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