57 ページ23
高校に入ってから、俺も荒れに荒れた。
授業は寝てばかり、ひどいと出席しないで学校の路地裏で暇つぶしをしていた。
髪色がチャラい、着こなしが悪いだのの理由で俺を不良と呼んで怖がる奴もいた。
ある日、俺が聞いた綺麗な声。
その声に導かれるように出会ったのが、薮くん、光くんだった。
薮「お前、いい声してんじゃん。俺らのバンド、入らないか？」
同じタイミングで、有岡くんもメンバーに加わっていて。
有岡君は快く受け入れ、二人と仲良くなっていたけど、俺はそうじゃなかった。
だけど、薮くんたちはしつこく俺を誘ってくるもんだから、言ってしまった。
高「ほっといてくれよ！！お前ら、全員･･･やらねえって言ってんだろ！？」
これで、嫌われると思った、思っていた。のに。
薮「じゃあ俺の声に聴きいってくれてたのは、嘘だったの？」
薮くんは、怒るどころか、自信満々に笑っていた。
そんなこと言われたら、NOなんて言えるわけがない。
そんなこんなでバンドを結成して、初めて校内ライブを終えた夜。
光「�睫擇録童罎気麝茲諭爾痢�」
光君の素朴な疑問に黙り込んでしまったことで、薮くんに問い詰められた。
薮「雄也、やっぱり親となにかあった？前から思ってたけど、ずっと聞けなくてさ。無理にとは言わねえけど･･･話せるなら、話せよ？俺ら、雄也の味方だからさ」
その時に、この人達なら大丈夫だと思ったんだ。
家であったことを、泣きながら全部話した。
初めてだった。家族が壊れた日から、人前で弱さを見せたのも、家のことを話したのも。
それは、イコール人に心を許したということで。
薮「･･･雄也、頑張ったんだな。俺らは雄也がここにいてくれて、ほんとに嬉しい」
その言葉で、生まれてきたことにさえずっと罪悪感を感じていた二年間から、解き放たれた気がした。
------------------
高「・・・俺はたしかに、薮くんたちに救われたんだ。」
伊「�睫�･･･」
高「伊野尾くんまで、そんな顔しないで」
その悲しそうな顔は同情なのか、俺にもわからなくなる時がある。
だけど俺は薮くんたちを、そして伊野尾くんを信用しているから話している。
伊「･･････ごめん」
高「･･･もう、乗り越えたから」
俺が今こうやって笑っていられるのは、彼等のおかげで。
高「伊野尾くんがちょっとだけ、昔の俺に見えたんだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 194人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
匿名 - 設定キーワードの「Hey!Say!JUMP」じゃなく、「Sey」になってますよ?「Say]です。 (2019年2月4日 17時) (
レス) id: aecc4d0263 (このIDを非表示/違反報告)
陽雪（ﾋﾕｷ）(プロフ) - natsuki0808さん» 本当にごめんなさい、そしてありがとうございます！全然、自己満の作品なのですがそんな風に言っていただけて光栄です・・・！これからも応援していただけると嬉しいです。 (2018年5月18日 21時) (レス) id: 5f743aa478 (このIDを非表示/違反報告)
natsuki0808(プロフ) - そんなに忙しい中、こんな素晴らしい作品を作ってくださってありがとうございます！亀さんでも、絶対最後まで更新、楽しみにしてるので大学、頑張ってください！ (2018年4月15日 21時) (レス) id: 0008dd9f4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：陽雪（ﾋﾕｷ） | 作成日時：2018年3月21日 23時
