Snow at Hearts . .【３】

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阿部 side


結局、先生に言われた通りご飯を食べさせる為、


阿「さくま〜、さーくま」


ゆっくりとその体を揺することにした。


佐「‥ん、ん？」


深「ごめんな起こして。ご飯食べよう」


なんて言葉には一瞬渋い顔をしたように見えたけど


照「佐久間、ここおいで」


そう呼ばれた照の隣へ歩いて行くと、


佐「‥ごはん？」


首を傾げるから、まだ寝ぼけてんのかな‥笑


そんな彼に返事をしながら反対隣りに座ったのふっかで、“二人が世話を焼くのかな‥”なんて思ったのに、


深「‥大丈夫？」


佐「うん」


自らの手で箸を持ち、ただ黙々と会席料理を食べ始めた。


それは、逆の意味で心配してしまうほどの勢いで


翔「無理しなくていいって」


ラ「そんなに食べてお腹痛くならない？」


康「全部食べようとか思いな」


代わりに俺たちの箸が止まってしまう。



確かに食べろとは言ったけど、加減ってモノを知らないのか‥？



阿「佐久間。」


舘「おい、佐久間！」


と、どんなに名前を呼んでも手を休めようとはしないから、


目「ちょっと佐久間くん！！」


深「どうした？どうした！？」


照「何をそんなにムキになってんの！？」


だんだんキツくなってしまう言葉に、遂に涙が溢れ出す。


ボロボロと流す大粒の涙は、まるでその心を表すようで


佐「みんなに‥めーわく、かける‥わけっ、にはっ‥」


翔「だからって無理するのは違うでしょ？」


照「そもそも迷惑なんて思ってないから」


そんな理由じゃなくて、



佐「おれは‥いつだって、元気いっぱいの、佐久間で‥いなくちゃ、」



知らず知らずのうちに、彼を追い込んでしまっていたみたい。



“佐久間って全然テンション変わらないね”


“いつでもどこでも佐久間だな‥笑”



そんな言葉は褒めてるつもりだったけど、彼の心にはどんな重さで伝わっていたのだろう‥

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