Snow at Hearts . .【２】

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翔太 side


『阿部くんってさ、何でSnow Manなんかにいるんだろうね？』


『絶対普通に就職した方が幸せですよね〜』


『院卒なんて誰もが羨むエリートなのに』



なんて世間話に思わず足を止め、



翔「お待たせしました、渡辺です」


聞いてないフリをしてお辞儀をする、臆病者になったのはいつからだろう‥




『こんな“一寸先は闇”だなんて言われる世界で、生きる必要ありますかね？』


『人生の選択間違えてるよね‥笑』



よくある話、と言えばそれまでだけど。


そんな世論は阿部ちゃんの耳にも届いていたんだろう。



いや、もっと残酷な形で彼を苦しめていたんだと、今なら思う。




『デビューするんですね、遂に。』


『あんな賢い子がSnow Manに人生を掛けるなんて‥』





翔「そんな言葉と、今の阿部ちゃん見てると、本当はどう思ってるんだろうって不安で‥」


目「信じられなくなっちゃった？」


なんて声に、コクンと頷く。


翔「でもっ‥信じれ、ないっ‥自分、が」


目「落ち着いて、ね？大丈夫だから」



この期に及んで阿部ちゃんを信じられない自分が一番悔しくて。


考えれば考えるほど、わからなくて。





阿「違う！！そんなの違う！！」


佐「阿部ちゃん！！？」


阿「そんなのが俺の本心だと思わないで！！」


突然、飛び込んで来たその姿に、心底驚いているのはみんな同じ。



阿「ゴメン、あのグループライン、俺も入ってる方のやつだよ‥」


照「え？」


と、各々が慌ててスマホを確認すれば、俺が倒れてからのやりとりは全部筒抜けだったみたい。



そして同じ病院にいるとわかれば、居ても立っても居られなくなりここまで来たのはいいけど、足が竦んでしまって‥


一枚の扉を隔てた向こう側に彼がいたことなんて知るはずもなく、溢れ出したこの思いは



阿「わかってくれるんだって、嬉しかったのに‥」



またその心を傷つけた。

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