Snow at Hearts . .

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阿部 side


三方礼を終え、今日も舞台の幕が降りると、



佐「はあぁぁ‥今日ちょっとキツイわ‥」



ズルズルとその場に崩れてしまうことがあるようになった。



阿「大丈夫？おぶってあげようか？」


佐「阿部ちゃ、いい‥？」


阿「もちろん。しっかり掴まっててよ」


と、いつのまにか俺の背中は佐久間だけの特等席になり



舘「吸入するでしょ？」


阿「うん。しないって選択肢はない」


先に楽屋に戻った舘さんが色々と準備を済ませてくれて、


佐「えーやだぁ」


とりあえず佐久間が駄々をこねるのも、もはや恒例となっている。笑



阿「自分で歩けないのにヤダじゃないでしょ」


佐「だってそれ不味いんだもん」



佐久間の言う“それ”とは、シュッと一息分を吸い込む喘息治療の吸入剤。


なんか鉄みたいな苦い味がするっていつも言うんだけど


舘「‥食べたことあるの？笑」


佐「ないけど変な味するの〜！」


阿「はいはい。変な味でもちゃんと吸ってよ？」


と、吸入器を手にすれば舘さんが佐久間の鼻を摘んでくれてプハーと息を吐く。



そして、深く息を吸うタイミングに合わせてシュッとひと押しすれば、もう終わり。



阿「ジュース飲むなら口ゆすいでからね」


佐「はーい」


単に甘えたいだけだと思うんだよね。



急にあなたは喘息です、なんて言われて不安にならない人はいないと思う。


それでもSnow Manの佐久間大介は底抜けの明るい人だから、そのイメージを壊そうとはしない。


陰と陽の狭間で生きるその心が潰れてしまわないように、俺はこれからも傍にいる。



阿「まだ苦しい？」


佐「んー、まだちょっと‥」


阿「なかなか治らなかったら後でもう一回吸入しようね」


壁にもたれて上下させるその胸を撫でながら言えば、



佐「‥！？あ、いや、治ってきた‥！」


舘「ブッ‥笑！そんなバレバレな嘘吐かなくても(笑)」



途端に目を見開いて言葉を撤回する。笑




まぁ、本当に吸入は苦手なのかもしれないけど‥




佐久間と俺、Snow Manは、これからもずっと支え合って行こうね。





- Fin -

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