これを装備するにはレベルが足りない！ (ページ45)

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ちょっと待てよ。

良く考えたら流石に自宅に男女二人きり、特に付き合ってもない男女が過ごすのは常識的にというか、何かしら傍から見たらマズイのでは？

ただでさえ中村さんと仲良く遊んでることを一部の同業者の方々やファンから密かに陰で疎まれているというのに、もし自宅で二人きりで過ごしたなんて話が広がったらいよいよ命が危ぶまれる気がする。

最悪マネージャーに怒られるかもしれない。

怒られるのはまぁ良いんだけど、なんというか、わたしの担当もして下さってるマネージャーは女性なのだけれど、中村さんのファン？らしく、わたしが仲良くしていることにあまり良い顔をしないのだ。

対して中村さんのマネージャーさんは我々の交友関係については全然気にしてない様子なので、上手い具合に今のところバランスを取ってくれてるけれど、多分何かしら問題が起きたらうちのマネージャーが動いて、ラジオを降板させようとして来たりするだろうなぁ、というのが容易に予想出来る。

特に、うちのマネージャーとは最近あまり上手く行っていない。
声優としての仕事については、自分でオーディションに応募して仕事を取ることが出来るので殆ど支障は出てないが、正直なところわたしに対する態度も対応もあからさまに酷いので、もう少し続くようならマネージャーの変更を申請したいところだ。

まぁ、そんなわけなのでここは一つ予防線を一応張らせて頂こう。

｢中村さん、鍋パに杉田さんと碧ちゃんも呼んでみて良いですか？｣

｢ん？…ああ、構わないけど｣

｢じゃあ二人にも予定聞いてみますね｣

｢杉田は俺が聞くよ｣

お互い知ってる顔なのでその案はすんなり通り、ちょうど全員時間が取れる今週末の夜に鍋パの開催が正式に決まった。

｢鍋どっちにしようかな……｣

｢鍋？｣

｢…あ、声に出てました？｣

店を出て駅までの道を歩きながら、当日までに必要な物を考えていたが、土鍋を買うか電気鍋を買うかで悩んでいた。
土鍋の方が本格的で美味しそうなイメージがあるけど、カセットコンロが火事にならないかとか、そんな心配をしてしまって少し怖いのだ。
特に今は猫も居るし、うちのボスは大人しいけれど何かあって暴れてぶつかって……とかあるかもしれないし。

｢なら家電屋？｣

｢ですね｣

｢いつ？｣

｢当日の昼ですかね｣

｢当日か｣

それから一旦各自家に帰った後、FF11内で杉田さんとも合流して三人で遊びながら当日の予定を決めていった。