第4章：-人によってはデートとも言う- ページ32
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中村さんからのお誘いに乗っかって某M字のバーガーショップで遅めの昼飯を食べたあと、ゲームセンターに映画館、ボーリング場などが併設されている施設へと遊びに来ていたわたしたち。
｢腹休めに映画でも観る？｣
｢お、良いですね｣
着くなり真っ先にアニメの映画の広告に食い付いてひと通り盛り上がったあと、何を観ようかと吟味を始める。
｢月白は何か観たいのあった？｣
｢今、ある意味これはチャンスではないかと思う自分と、途中でリタイアする可能性と、キアヌ・リーブスが気になるという点で悩んでます｣
｢フェイクシティか｣
｢そうそうそうなんです！……あと、13日の金曜日｣
｢ホラーいけんの？｣
｢いや無理ですけど｣
｢なんで選択肢に入れたのよ｣
｢今度ホラー映画の吹き替えやるんですよ……それの前に特訓しとこうかなって、最近ちょうど思ってて……｣
そう、特訓しようと思ってレンタルショップ辺りでDVDを借りようかなと思ってたのだ。
けどそこには大きな問題がある。
そう、一人で観るのが怖すぎるということだ。
｢よし、面白そうだからそれにしよう｣
｢人の反応見て楽しむつもりですね？！｣
｢当たり前だろ？｣
「そっちで待ってな」と、ソファベンチを指差して、わたしの返答も聞く前に中村さんは上機嫌な様子でチケットを買いに行ってしまった。
本人が楽しそうなので、まぁいいか。
大人しくソファベンチへ座り、彼の後ろ姿を眺める。
今日の中村さんはいつも通り全身黒基調のコーディネートで、下のパンツはジーパンと、男らしくワイルドな感じだ。
もちろん顔を知られているので帽子も必須装備。
わたしも一応雑誌やネットに顔が載るようになってからずっと外に出る時はキャップを被るようにしている。
映画館なら暗くて外せるだろうな、なんてぼんやりとどうでもいい事を考えているうちに中村さんがこちらへ飲み物を携えて戻ってきた。
｢はいお前の好きなココア。金は要らん。今後もそういうやり取りめんどいからナシな｣
｢…へへ、ありがたくご馳走になります｣
｢ん｣
タイミング良く上映時間も近かったので、そのままシアターへと向かうわたしたち。
｢ホラー観るの何時ぶりだろう…｣
｢テレビとかで見ない？｣
｢そもそも基本ゲームしてるからあんまりテレビ見てないんですよね｣
｢俺と同じじゃん｣
どっちを取るかと言われたら迷わずゲームを取ってしまうのがわたしたちゲーマーの悲しい性だ。
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リクス(プロフ) - キュンキュンします、ありがとうございます (2023年1月28日 22時) (
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作者名：豚汁 | 作成日時：2023年1月22日 7時
