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｢なるほどな｣
「さてどうしたものか」と呟く杉田さん。
巻き込んでしまって本当に申し訳ないです、勿論いちばん謝るべきは中村さんなんだけど。
｢あとひとつ聞きたいことあったんだけど、月白ちゃん来週とか予定ってどう？｣
｢どう、とは？｣
｢仕事とか、スケジュール忙しい？｣
｢…ああ、なるほど！来週はそんなに予定も無かったはずですけど……｣
鞄からスケジュール帳を取り出し、12月内から年末にかけての予定をパラパラと捲って開けば、自分で思ったよりは詰まっていたけれど来週末だけは綺麗にぽっかりと空いていた。
ボイストレーニング、今出演させて頂いてる作品の収録、来年から始まる別の新しい作品の打ち合わせ、などなど。
特別忙しいというわけでもないけれど、忙しくないというのも嘘になる、という塩梅。
にしても、数日前にも中村さんから予定を聞かれたなぁ、なんて思いながらスケジュール帳を閉じる。
｢何かあるんですか？｣
｢ああうん、ほら、今週で収録終わるから来週のその辺りで打ち上げやるらしいんだよね｣
｢なるほど。…じゃあその辺りは空けておくようにしておきま……｣
来週、予定、杉田、中村……
｢…杉田さん、もしかしてその話、中村さんにもします…？｣
｢……なんで？｣
｢いや、あの、この間中村さんにも同じような予定を聞かれて、咄嗟に空いてないって…言っちゃったんですよね……｣
｢……なるほど、そういう事か｣
杉田さんのその反応を見るに、避けてしまってるのがほぼバレてると言っても過言じゃない事実を察してしまい、頭を抱えるしかない。
流石にまずい、先輩後輩としてとか以前に人としてまずいだろうこれは。
まぁそりゃそうだろう。トドメに今朝の挨拶っぷりだ。バレないわけがなかった…。
素直に謝ろう、そうするしかない……。
そう決意してから丸々一週間。
神様というのはなんというかこう、気まぐれなもので、求めている時に限ってすれ違うのだ。
｢…で、結局今日まで話せていないと｣
｢そうなんですよぉ〜〜〜………｣
｢確かに今忙しいって言ってたからなぁ｣
テーブルに置かれたジョッキを見つめながらそう零すわたしに、苦笑する杉田さん。
｢どうしたの？月白ちゃんそんなに荒んじゃって｣
｢やっぱり杉田くんか｣
｢あれ？宮野くんに吉野さんまでなんでここに？｣
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リクス(プロフ) - キュンキュンします、ありがとうございます (2023年1月28日 22時) (
レス) @page19 id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豚汁 | 作成日時：2023年1月22日 7時
