一匹狼と彼らの物語 (ページ9)

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6月②(2組) ページ9

数日後。

Aside

朝、いつものように教室に行くと、こないだタピオカを一緒に飲みに行った人たち……

確か、佐久間と、阿部ちゃんと、照……？って呼ばれてたっけ……

その3人と話している人たちがいた。

なんかよく分かんないけど、すごい楽しそうに話してるな……

その人たちをスルーしようと、席に着こうとしたら……

ラウール「あ、Aちゃんだ！おはよ！」

あぁ、声かけられた。めんど。

そして、なぜ下の名前で呼ぶ？

私、あなたたちに名乗ったことないんだけど？

A「……おはよ、」

向井「AちゃんAちゃん！あのさ、今日の放課後、俺らと一緒にクレープ食べに行かへん？」

はぁ、だる。なんで、初めましての人と行かなきゃなんないわけ？

そもそも、あんたたちと仲良くする気ないんだけど

A「……俺らって？」

教科書を机に入れながら、質問をする私も私だ。

向井「俺とめめとラウール！」

めめとラウールっていうのは、たぶんだけど、この長身の2人のことだろうな。

A「……てか、なんで私？３人で行けばいいじゃん。」

目黒「Aちゃんと一緒に食べたいから。」

私が行かなくても、別に関係ないでしょ。

ラウール「ダメ？」

そんな目で見つめてこないでよ、

マジでめんどくさい、放っとこ

A「……もう勝手にして」

私がそう言えば、

目黒「じゃあ、放課後な。」

向井「俺ら、迎えに行くわ！」

ラウール「じゃあね！」

と去っていった。

A「……めんどくさ、」

1組の教室から出ていく3人の背中を見ながらそうつぶやいた。