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10-朝ごはんの乱 ページ23

近藤said

「おはよ〜」


朝ごはんを食べるために、食堂に行くと…俺は遅い組だったようで、皆はそろっていた。
いつも通り、93年組の所に座る。


近「ねむー」

上「俺もー、てかさ、朝いつもAいないけど…飯食ってんのかな?」

剛「時間ずらしてるのかな?Aちゃんがご飯食べてるところ…あまり見たことない」


確かに…夕飯もあまりいないし…トレーナーさんもあまり見ないから時間ずらしているのかな?とは思った。

そんなときに…


「あ、Aさん…髪下ろしてるの初めて見た」

後ろに座っていたスタッフの声を聞いて、俺たちは入り口を見ると…


近「うわー、俺より眠そう」


最近は髪を結んだ姿しか見たことのないAちゃんが…眠そうな顔をして…髪を遅した状態で入ってきた。


上「Aー!こっちくるー?」


上沢が声をかけると、こっちへ歩いてきた。
丁度開いていた剛の隣に座る。


「おはよ…」

剛「おはよう。眠そうだね」

「…眠い」

上「なんか、飯食えよ」

「あぁ、無理」

近「無理って、食べないと」


眠そうに無理って言って、机に伏せるAちゃん。このままだときっと寝てしまう…。
と思っていたら、Aちゃんの横からドン!とご飯やおかずが乗ったプレートが置かれた。


近「あ、トレーナーさん、おはようございます」

ト「おはよう。93年組に仕事をあげる。こいつの飯当番」

「「「は?」」」

「…いらない」

ト「いらないやないだろ!こいつ、まともに飯食わないの。もう食べましたって言葉を信じていたのに…こっち来てからまともにご飯食べていにことが判明しました。なので、93年は責任を持って飯当番をしてください」

近「責任って…」

「こんなに食べられないです」

ト「食べきるまで今日、こなくていいから」

「えぇー」


トレーナーさんは、あとよろしく。と帰っていった。


上「…飯、食べてないの?」

「だって…皆と同じ量なんて食べられるわけないじゃん」

剛「別に全部食べなくたって…少なくしてもらえばいいのに」

近「…こっちきてからまともにご飯食べてない?」

「…今に始まった事じゃないよ。私もとから…食べられない」


確かに。日本にいた時もサロンでは見なかった気がする。ご飯を食べている所は…歓迎会くらいかも。

俺たちは、視線を合わせて…少しため息をつく。
多分、環境が変わったからとかじゃなくて…元から、食べられない…拒食症のようなものだとお思った。


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作者名:ゆき | 作成日時:2018年11月16日 12時

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