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7-3 ページ18

遥輝said

「その話は後日で…」

遥「はい、着席〜」


慎吾との関係を聞こうとしたら…席を立とうとした。

隣から無理やり肩を押して座らせる。むすっとした顔が可愛い。


「だから、東京で迷子になっているところを助けてもらったんです」

上「東京出身が東京で迷子になって関西出身の慎吾に助けてもらうってどういう事だよ」

「見た目で関西出身なんてわからないじゃん。慎吾くん親切だったし…仲良くしてくれて」

近「あいつのコミュ力は異常値レベルだからな」

卓「…ただ仲良いだけなん?」

「ご飯に行ったり…この前東京戻った時も行きましたよ」


卓さんは面白くなさそうな顔をしている。俺も面白くない。


宮「なに、楽しそうな話してるやん」

遥「Aちゃんが、慎吾と仲がいいって話しっすよ」

宮「あぁ、それな。なんなん、ホンマに。今から電話してみよう。あっちは朝やろ」

賢「宮さん…慎吾だって暇じゃないよ」

宮「賢介さん、大丈夫やって。Aと仲良くしてるんやから。話聞かな」

「お父さんですか…」

宮「気持ち的には手の焼ける娘をもった気分や」

「宮さんみたいなお父さんなら家出しますよ」

宮「なんでやねん!」


本場のツッコミを貰ったところで…


「あ、慎吾くんから電話」


グッドタイミング。


「…出ますか」

遥「もちろん」


Aちゃんのスマホの通話ボタンを押して、すぐにハンズフリーにする。


慎『おいこら、A!』

「あぁ…おはよう?慎吾くん」

慎『おはようやないねん。迷子は?どうなってん』

「ちゃんと見つかったよ。ごめんなさい」

慎『夜中に電話かけてくるとか…今どこにおんねん』

「…アメリカ」

慎『…は?』

遥「慎吾〜俺の声聞こえる?」

慎『…は?遥輝さん?へ?』

近「俺たちもいるよ〜」

慎『は!?近ちゃん!?」


そこから、ビデオ電話に切り替えると慎吾はホンマに驚いた顔をしていた。
そして、ネタバラシ…。


慎『なんやねんそれ…』

「ごめん」

慎『この前会った時になんで言わんかったん?』

「慎吾君が日ハムにいたと知らなくて…」

慎『はぁ、言ったわ。聞いとらんやろ』

「ごめん…」

慎『まぁ、ええわ。迷子になってても知ってる人おるなら安心や。きぃつけや』

「うん…気を付ける。ありがと」


そう言って笑うAちゃんの表情は…初めて見る表情で…可愛かった。

その表情を慎吾に向けていると思うと…もやもやした。

(俺に向けてほしい、そう思った)

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作者名:ゆき | 作成日時:2018年11月16日 12時

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