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栗「Aは柔道整復師の資格を持っていてな。今回トレーナーのアシスタント?としてメンバーに入ってもらう。野球の事は無知だから…最初は勉強だけどな」
「私もさっき聞いたばかりです。皆さんの練習を邪魔しないように…でも、色んな事を学べるように頑張ります」
ポカーンとしている皆からちらほらと拍手が来る。
そこから少し話て解散になった。
すぐに監督に文句を言いに行って…笑って誤魔化された。
その後はトレーナーの方とお話して…私にできること、勉強しなくてはならないことなどを打ち合わせた。
資格を持っているからってできる仕事ではない。
こんな気持ちでいいのだろうか…と思いながら部屋を出た。
少し歩いたオープンスペースに選手が集まっている。
遥「さて、Aちゃん。話聞かせてもらおうか」
「さっき聞いた通りです」
卓「…資格持ってたんか」
「持ってるだけです」
鍵「でも、大将とか…パパ組は知っていたみたいだね」
「そうらしいです…。ニヤニヤしてましたもん…はぁ、すみません」
開いていた椅子に座り机に顔を伏せる。
上「なんで謝んの」
「…皆さんの野球に対する姿勢とか気持ちは十分理解しているつもりです。そこに…ただの資格を持った人が入ってきたら…嫌じゃないですか。私は嫌です」
近「…Aちゃん」
遥「俺はええよ〜」
「…遥輝さん、聞いていましたか?」
遥「聞いていた。トレーナーさんたちと話しているのも聞いていた。前からトレーナーさんが、Aちゃんの見るポイントがプロやとか…ストレッチのアドバイスもらったとか、逆に質問された…って言ってたし…やっと俺の中で納得できた感じやな」
遥輝さんが隣に座って、一緒に顔を伏せてきた。
え、このイケメン何してくれてるんですか。目線近すぎて動けない…。
卓「A…色々大変なこともあるっちゃけど…一緒に頑張ろうな」
「卓さん…私、頑張りますね」
卓「無理はダメやけん、ほどほどに」
「はい」
近「俺たちもフォローするし…野球についてもっと知ってほしい」
上「野球選手が直々に教えてやるよ」
剛「頑張ろうね」
「93年は心強いな〜」
遥「あ、93で思いだした。なぁ、なんで慎吾と知り合いってどういうことやねん」
あ、その話もう終わったと思っていたのに…忘れていなかったのですね、遥輝さん。
その話を振られて、皆も目の色変えて聞いてきた。
あぁぁ、これは少し面倒ごとになりそうだ。
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作者名:ゆき | 作成日時:2018年11月16日 12時