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『お先に失礼します』
深「お疲れ。今からジム？」
『はい。たまには私が迎えに行こうかと』
早く「おめでとう」って伝えたいから。
営業部を覗いてみるが、彼の姿は見当たらない。
阿「誰か探してる？」
『！！お疲れ様です。向井くんは…』
阿「直帰の予定だよ」
『そうですか…教えていただきありがとうございます』
それなら仕方ない。今日は1人で行こう。
水曜日はいつも一緒に行っており、直帰や休む時は連絡をくれていた。
"2位じゃダメなんだってさ"
別れ際に阿部さんから言われた言葉。
十分すごい順位だと思うんだけどな…
深「あれ、向井は？」
1階に併設されているコンビニの前を通ると、ちょうど深澤さんが出てきた。
『直帰らしいです』
深「……連絡なかったの？」
小さく頷く私を見た彼は「そか」と声を漏らし、私と同じ方向に足を進める。
たしか深澤さんの家は反対方向なはず…
深「ジムまでお送りしま〜す」
『いつもすみませ……ありがとうございます』
深「お、わかってるね」
外はすっかり真っ暗。
危ない。
もし1人で行ったら兄に怒られるところだった。
深「先に言っとくけど、中には入りません」
ここまで頑なだと逆に連れていきたくなる。
いつか一緒に行けたらいいのになーなんて。
・
深「来なかった？」
『…はい』
トレーニング終わり。
兄が連絡したらしく、外で待っていてくれた彼と並んで歩く。
結局、向井くんがジムに来ることは無かった。
スマホも相変わらず静かなまま。
『あの、深澤さん』
深「ん？」
『2位じゃダメ、だと思いますか』
ずっと頭から離れなくて、思わず聞いてしまった。
彼ならどう答えるだろう。
深「うーん。少なくとも、向井にとってはダメだったんじゃない？」
「俺ならちょー喜ぶけどね」と彼は微笑む。
価値観は人それぞれ。
向井くんには、喜べない理由がきっとあるんだ。
そして、それは彼にしか分からない。
深「ま、明日にはケロッとしてるでしょ」
『そうだと嬉しいです』
深「俺の勘、けっこー当たるよ？」
たしかに。何度か当てられた気がする。
明日は向井くんの元気な顔が見られるといいな。
★
【作者より】
…橙さんルートみたいになってますね？
すみません、作者あるあるです( ^_^ ;)
相棒が出せて満足◎引き続き頑張ります！
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あんこ(プロフ) - 愛結さん» コメントありがとうございます(o^^o)叫びそうにまでなっていただけたとは！最高の褒め言葉です。私が書くとどうしても阿部様になってしまいがちです…そんな彼が素敵なので。引き続きよろしくお願いします★ (4月25日 20時) (
レス) id: e8d67e08c2 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - 阿部様書いてくださってありがとうございます。仕事休憩中に叫びそうになりました． (4月25日 13時) (レス) @page32 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みぃ〜さん» 初めまして。コメントありがとうございます★同士の方いらっしゃって嬉しすぎます(*^_^*)もう少し出せたらと思ってますので楽しみにしていてください♪引き続きよろしくお願いします！ (3月21日 8時) (レス) @page37 id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜(プロフ) - 初めまして。橙さんの相棒はあの人しかいないですね！私、同士です！この作品に出てきたことがなんか嬉しかったです☆色々とお忙しいと思いますが、マイペースに更新頑張ってください！楽しみにしてます♡ (3月21日 0時) (レス) @page37 id: db78e452a1 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます★私の趣味全開の小説にそう言っていただけると励みになります(o^^o)しかも私の心配までありがとうございます…！無理せず頑張ります！今後ともよろしくお願いします♡ (3月16日 8時) (レス) id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんこ | 作成日時：2024年2月11日 21時
