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ギターの女神 ページ17

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周央.




物心ついた時からアッパは家でよくギターを弾いていた。



"アッパは若い頃、歌手になるのが夢だったんだ"



そう言っているのを聞いたことがある。


アッパにギターを教わって、少しずつではあるけど弾けるようになっていった。

もしかしたら、アイドルをする上でプラスになるかもしれない。その思いでメンバーにも内緒で練習を重ねた。




でも家族が関西に引っ越して、高校生になる前に一人暮らしを始めてアパートで練習をすることが難しくなって。


スタジオを借りたり、レッスンの少し前に来たりして練習を続けた。

メンバーとか他のJr.にはバレたくなくて、葉山さんにギターを持っててもらったりしたっけ。




今日も1時間以上早く来て、最近練習している曲を弾き始める。




ーーー




阿部.




やってしまった。


レッスンの時間を勘違いして、1時間も早く着いちゃった。



でもまぁ、1人で練習したい部分もあったし先にレッスン場入っとくか...。



そう思って廊下を歩いていたら、レッスン場からギターの音と歌声。



歌声は誰かすぐに分かった。




阿部「ふみ...?」




少しだけ開いているレッスン場のドアからそっと覗くと、中でふみが弾き語りをしていた。



安田章大くんの『わたし鏡』。


ふみの大好きな歌だ。



でも、ギターもふみが弾いているなんて思わなかった。


いつの間に弾けるようになったの...。




それよりも、ふみめっちゃ歌上手くなったなぁ。


ギター弾いてる姿もかっこよくて...。



そりゃ女性も惚れるよなと改めて思った。




周央「...っ、阿部ちゃん!?」


阿部「あ、えっと......」




ふみに見ていたのがバレて、そっとレッスン場に入る。



ギターを抱えて、少し恥ずかしそうに俯くふみ。




阿部「ふみ、ギター弾けるんだ...」


周央「う、うん...」


阿部「っ、すごいよふみ!!」


周央「っえ...!?」




テンションが上がっちゃって思わず駆け寄ると、目を丸くして数回瞬きをする。




阿部「え、いつから!?っていうか今まで早く来てたのってこのためだったりする...?」


周央「えと......阿部ちゃ」


阿部「他のメンバーは知ってるの?」


周央「あの...おっ、お、落ちついて(笑)」




聞きたいことがありすぎて質問攻めして、ふみを困らせちゃった。




周央「弾けるのは家族と葉山さんしか知らない」




 

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作者名: | 作成日時:2024年1月28日 10時

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