梅雨の日 ページ19
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○2022年6月
宮舘.
朝、目を覚ましたら同じベッドで眠っている史那に抱きつかれていることに気づいた。
寝相が悪くてたまにベッドから落ちちゃうこともあるけど、今日は落ちなかったみたい。
宮舘｢ん...(体ごと向けて周央を抱きしめる)｣
もぞもぞ動くだけで全然起きる気配がない史那のほっぺをなでて、起こさないようにそっとベッドから出た。
台所でトーストを焼いていたら、後ろから急に史那が腰辺りに手を回して抱きついてきた。
宮舘｢おぉ、びっくりした｣
周央｢ん、涼太...｣
宮舘｢おはよう｣
周央｢んー...(宮舘の背中に顔を埋める)｣
寝起きだからか、いつもより素直に甘えてくれる史那を正面から抱きしめると、史那が少し険しい顔をしていることに気づいた。
宮舘｢......頭痛いでしょ(周央の頭をなでる)｣
周央｢梅雨嫌い...｣
宮舘｢紅茶飲む？薬まだあったっけ｣
周央｢涼太にチューしてもらったら治る...｣
宮舘｢え、ほんとにどうしちゃったの？それで治るなら何回でも...｣
頭に手を置いておでこにキスしようとしたら、その前に洗面所にスタスタと歩いていってしまって。
多分、後で聞いても覚えてないんだろうな...。
仕事が午後からの日は、2人でのんびりした時間を過ごすのがお決まり。
周央｢大ちゃんすごいなぁ、朝からこんなに元気でいられるとか...｣
紅茶を入れてソファーで横になっている史那のところに行くと、テレビの中の元気すぎる佐久間に静かに感心していた。
ソファーにもたれかかるようにして床に座ると、史那も起き上がって隣に座ってくる。
周央｢(宮舘の顔を覗き込んで)涼太も頭痛い？｣
宮舘｢うん、ちょっとね(紅茶を飲む)｣
周央｢薬飲む？｣
宮舘｢(周央を見つめて)史那がチューしてくれたら治るかも｣
周央｢......っ、はぁ...！？(照)
なっ、なな...何言ってんの？｣
吃って分かりやすく動揺している史那。
このリアクション、何回見ても愛おしいんだよね。
宮舘｢さっき史那が言ってたもん。寝ぼけながら"俺にチューしてもらったら治る"って｣
周央｢い、言ってない！｣
宮舘｢言ったよ(笑)｣
周央｢......っ！｣
後頭部に手を回され引き寄せられたと思ったら、ちゅっ、と音を立てておでこにキスされた。
周央｢...これでいいですか｣
宮舘｢......っ｣
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作者名：燦
| 作成日時：2022年7月7日 16時
