ストーカー ページ37
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○2022年1月
周央.
1人で買い物に行った帰り、夜道を歩いていたら後ろに気配を感じた。
周央「......?」
振り返っても怪しい人はいない。
気のせいだと思って少し早足で歩き始めると、後ろにいる足音も同じ速さで歩くのが分かって。
...後をつけられている。
その考えにたどり着くのにあまり時間はかからなかった。
周央「無理無理...」
どうすればいいか悩んだ結果、曲がり角に差し掛かった瞬間に全速力で走って逃げることにした。
途中まで追いかけられている感じはしたけど、家の近くに来た時にはもう誰もついてきていなくて。
周央「はぁ...はぁ......」
マンションのオートロックを通り抜け、エレベーターに乗り込んでも心臓はうるさいまま。
昔から後をつけられることはあったけど、ここまでしつこいのは初めてで恐怖で全身が震える。
周央「大丈夫、大丈夫...」
ーーーーー
○2022年3月
佐久間.
ふみと一緒にテレビ局の廊下を歩きながら、たわいない話をしていた時だった。
周央「...!?(気配を感じて振り向く)」
佐久間「?」
肩を縮こませているふみと同じように後ろを振り返ってみても、顔見知りのスタッフさん達がいるだけで他には誰もいない。
周央「......」
佐久間「ふみ?」
周央「っ...!!」
震えているふみの手を握ろうとしただけなのに、すごく驚かれちゃって。
佐久間「大丈夫...?」
周央「あ、ごめ...」
佐久間「んーん、気にしないで。行こ?」
気になったけど小さく頷いたのを確認して、何も聞かずに楽屋に向かった。
ーーーーー
○数日後(宮舘と周央は交際前)
宮舘.
葉山さんが運転する車に乗せてもらって、家に向かっている途中だった。
隣に座っている史那がやけに後ろの車を気にしているみたいで。
宮舘「史那?」
周央「え、いや、あの...」
宮舘「大丈夫?顔色悪いよ」
葉山「...もしかして、さっきからずっと後ろにいる車?」
周央「......」
確かにさっきからずっと同じ車が後ろにいるなとは思っていた。
運転席に座る男性は帽子を深く被っていて顔が見えない。
葉山「お願いだから手遅れになる前に言って」
周央「......っ、1月くらいからずっと、だ、誰かに付きまとわれていて...」
宮舘「え...」
葉山「......分かった。とりあえずこのまま家に向かうのは危険です。遠回りして撒きましょう」
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作者名:燦 | 作成日時:2022年4月19日 13時