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宮舘.
9月、仕事を終わらせてマネージャーさんの車に乗っていたら雨が降ってきた。
マネ｢土砂降りですね｣
宮舘｢急に降ってきましたね...｣
結構強くなってきたな...。
宮舘｢.........史那？｣
窓の外を見ていたら、傘もささずに歩道を歩いている史那がいた。
びしょ濡れだし、何より歩き方が危ないような気がする...。
宮舘｢っ、車止めてください！！｣
マネ｢えっ！？はい...！｣
マネージャーさんに車を止めてもらい、力なく歩いている史那を走って追いかけた。
周央｢(ぼんやりしたまま道路を横断しようとしている)｣
宮舘｢っ...！！｣
ーーーーー
周央.
急に後ろから腕を引っ張られて我に返った。
目の前を大型トラックが横切っていって、もしこのまま進んでいたらと思うと恐怖で足が震える。
宮舘｢史那...！｣
周央｢え、涼太...くん？｣
雨でびしょびしょになって、肩で息をしながら私の腕を掴んでいる。
私を見かけて、わざわざ走ってきてくれたんだろう。
宮舘｢何してんの...。ちょっと来て(周央のパーカーのフードを被せる)｣
手を引かれて涼太くんが乗っていた車に乗り込むと、マネージャーさんが泣きそうな顔で葉山さんに電話をしていた。
マネ｢ちょっ、周央さん大丈夫ですか...！？｣
周央｢...(小さく頷く)｣
宮舘｢(マネージャーから携帯を受け取って)もしもし、宮舘です。...はい。
あの、葉山さん。今日は史那と一緒にいるんで、マルだけお願いしてもいいですか？｣
周央｢え...｣
宮舘｢はい、お願いします(電話を切る)
...このまま俺の家に向かってください｣
マネ｢はっ、はい！｣
家に向かっている間も、涼太くんはずっと手を握ってくれたり、頭をなでたりしてくれて。
その手がすごく安心したし、心地良かった。
ーーー
周央｢......｣
涼太くんの家にお邪魔して、今はお風呂に入らせてもらっている。
この入浴剤、良い匂いだな。確か涼太くんがお気に入りのやつって言ってたっけ...。
宮舘｢(浴室の外から)ふみなぁ？｣
周央｢ん...？｣
宮舘｢俺の服しかないからとりあえずこれと...。あと、さっきマネージャーさんが下着買ってきてくれたから置いとくね｣
周央｢うん、ありがとう｣
宮舘｢のぼせる前に上がってきなね？｣
周央｢うん｣
湯船から上がり、脱衣所で涼太くんのスウェットを着てみたらやっぱり少しぶかぶかだった。
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作者名：燦
| 作成日時：2021年11月29日 3時
