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深澤.
深澤｢照、ふみ！あのさ...｣
岩本｢しーっ！｣
車に乗り込みながら後ろに座っていた照に話しかけたら、ふみが寝ていたらしく静かにって注意されて、慌てて口を押えた。
深澤｢めっちゃごめん...｣
渡辺｢なに、ふみ寝てんの？｣
でも、全然起きる気配がない。
岩本｢寝てないみたいだから寝かせたんだけど、また気絶するみたいに寝ちゃってさ...｣
深澤｢マジか...｣
昔からふみはこうやって寝ちゃうこともあったけど、最近元気がないのもあるから心配。
車が走りだしてもビクともしないし...。
深澤｢...口半開きじゃん(笑)｣
岩本｢寝顔はちっちゃい頃から変わんないよね(笑)｣
まつ毛は長いし、唇から少しだけ見えてる前歯も何もかもが可愛い。
渡辺｢えっ......｣
隣を見ると、翔太が険しい顔をしながら携帯の画面を見ていた。
深澤｢またエゴサしてんの？｣
渡辺｢そうだったんだけどさ...(深澤と岩本に携帯の画面を見せる)｣
岩本｢......は？何それ...｣
そこにはふみへの批判的なコメントがいっぱい書き込まれていて、中には書き込んでいる人物の人間性を疑うくらいのひどい内容のものもあった。
はらわたが煮えくり返るくらいの怒りが込み上げてくる。
ふみのこと、何も知らないくせに...。
渡辺｢もしかして、最近元気がなかったのって...｣
深澤｢ふみはこのこと知ってんのかな？｣
岩本｢SNS疎いし、あんまこういうのは目に入らないと思うけど......えっ、ふみ？｣
周央｢...っ、...ない、で......(泣)｣
寝ているふみが何かを言いながら泣いていた。
渡辺｢えっ、なに！？｣
深澤｢ふみ！？｣
周央｢...(泣)(目を閉じたまま手で何かを探している)｣
岩本｢ちょっ、史那！(周央の手を握りしめて肩を叩く)｣
周央｢......っ(目を開ける)｣
岩本｢大丈夫...！？｣
周央｢ひっ、ひか、る...(泣)｣
目を覚ましたと思ったら、照に抱きついて安心したようにまた泣きだした。
岩本｢ふみ...？(周央の背中をさする)｣
葉山｢...大丈夫？車停める？｣
周央｢(首を横に振って)大丈夫、です...(泣)｣
葉山｢分かった...。このまま家向かいますね｣
何か事情を知っているらしい葉山さんは、冷静に運転を続けている。
葉山｢ふみ、着いたよ｣
周央｢...ありがとうございます。
(3人に)ごめん、お疲れ様｣
岩本｢(周央の腕を掴む)｣
周央｢ひー...？｣
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作者名：燦
| 作成日時：2021年11月29日 3時
