6.和解-sho- ページ6
.
貴「あ………っ、しょ、お………」
後ろからAの胸を触りながら
何度も腰を打ち付けると
途端に漏れる、君の甘い悲鳴。
君のその声を聞くだけで
ゾクゾクと鳥肌が立つ。
君のその長い黒髪を片方に寄せて
露わになったうなじにそっと唇をつけると
君の身体が、ぶるっと震えた。
終わった後
柔らかい君の身体を腕に抱きながら
優しく髪を撫でてやると
君は、その小さな頭を
ぐいぐいと俺の胸に埋めてくる。
紫「どうしたん？」
貴「………はずかしいの。」
俺より2歳年下の君は、同年代の子に比べて
遥かに華奢で童顔なせいか
こういう事をしていると、まるで
幼い少女に悪戯をしているような気持ちになる。
紫「もう慣れたやろ？」
貴「………慣れないよ。
毎回ドキドキするもん………。」
そう言って、黒目がちな瞳を向けてくる。
紫「可愛いなぁ、Aは。」
思ったままそう呟くと、彼女は
照れたように、はにかんだ。
いつまでたっても、幼くて
俺の手の中にいる君。
愛おしくて、たまらない。
貴「ね、紫耀………。」
紫「何？」
貴「………紫耀は、どうして
私を選んでくれたの？」
少し躊躇いがちに
上目遣いでそう問いかけてくる君。
紫「なんやねん、いきなり。」
貴「だって。芸能界なんて
可愛い子沢山いるだろうし
私、紫耀の仕事の事とかよくわからないから
紫耀に嫌な思いさせちゃう事も
きっと多いだろうし………。」
うつむきながら、そう呟く君を見て
すぐにピンときた。
紫「もしかして、この間のこと気にしてんの？
外で、俺の名前呼ぶなって言ったこと。」
貴「……………。」
紫「A？」
俺の胸に顔を埋めていたAの顎を
そっと持ち上げて、こちらを向かせると
その大きな瞳には、大粒の涙が溜まっていた。
紫「ごめんな、あんなキツイ言い方して。
でも、もしおまえとの関係がバレたら
絶対に引き離されるのは目に見えてる。
そんなん、絶対に嫌やねん。」
その言葉に、彼女はとうとう泣き出した。
紫「A、泣かんといて。
悪かったよ、せっかく俺の為に来てくれたんに
あんなこと言って。」
貴「ち………が、う…………。」
ヒックヒックしゃくりあげながら
君は、再び俺の胸にしがみついてきた。
貴「しょお、の、仕事の、邪魔にだけは
なりたく、なかったの。
いつだって、紫耀が………
仕事で上手くいく手助けが
出来る存在になりたかったから………。」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんご(プロフ) - サラさん！お久しぶりです！！りんごです(T-T)！(T-T)まだ書いてくださっていて嬉しいです！ (2020年5月5日 5時) (
レス) id: c88a85f3f0 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - おかえりなさい。更新ずっと待ってました！！これからも応援してます。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 69230dd273 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーたん(プロフ) - 続きが早く見たいです！楽しみにしています。 (2019年12月3日 0時) (レス) id: 4f620d47cc (このIDを非表示/違反報告)
かりん - サラさんの作品に昔、REVIVEというものはありませんでしたか？？私の記憶の中ではあったと思うのですが...。あれが本当に好きで、何度も読み返していました。でも今、その作品が無い...。もしかして、もう読めないのでしょうか？（ ; ; ） (2019年1月2日 20時) (レス) id: 2dac70ae5f (このIDを非表示/違反報告)
稀姫(プロフ) - サラさん初めまして。サラさんのファンです。突然で申し訳ないのですが、こちらの作品のような背景や文字色にする方法を教えて頂くことは可能ですか？(；-；) (2018年5月13日 7時) (レス) id: fd5d7b0b55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2017年3月18日 22時
