5.本音 ページ5
.
「お、3人揃ってんじゃーん。」
「あれ？おまえら撮影？」
そう言いながら入って来たのは
神宮寺と、岸君の2人。
廉「撮影っす。次、ジンと岸君も？」
ドアの1番近くにいた廉がそう問いかける。
岸「おー。まだ時間あるけどな。」
この中で1番先輩である岸君が
テーブルに荷物をどかっと置くと
廉は、椅子に置いていた自分の荷物を
さりげなく床に移動させた。
俺と廉は、昔関西で仕事をしていて
東京に来たのは割と最近やったからか
廉が、未だにこういう細かい所で
彼らに気を遣っているのをよく見かける。
正直、今1番仕事で波に乗っているのは
同期の中では俺と廉やったから
彼なりに、色々考えてるんだろうと思う。
神「なぁなぁ、今度さ、合コンやんね？」
唐突に口を開いたのは、神宮寺勇太。
年は俺よりひとつ下やけど
この中では、1番気心が知れていて
1番一緒にいて楽な奴やった。
紫「なんやねん、急に。」
神「知り合いがさ、女優の卵っていうの？
その子たち紹介してくれるっていうから。
今度一緒に飲もうぜって話してんの。」
こいつが女好きなのは知ってたけど
よくまあ、次から次へと
人脈を使って見つけてくるもんだなと思う。
岸「おまえ、まだ未成年だろ。
捕まって俺らに迷惑かけんなよ。」
神「え〜いーじゃん！
完全個室押さえてさ
絶対バレないようにするから。」
廉「てゆーか、完全個室とか
やらしーわ。」
男同士が集まると
大抵いつもこんな会話になる。
俺は、飲んでいた紙パックのジュースを
ゴミ箱に投げ捨てると
そのまま立ち上がった。
海「あれ、紫耀は興味無いの？」
キョトンとした瞳を向ける海人を無視して
ドアに手をかける。
神「いーの、いーの。
彼女持ちは、放っておけば。」
神宮寺の言葉に、周りの空気が止まる。
岸「え？おまえ彼女いんの？」
海「嘘！知らなかった。」
………黙ってろって、言ったのに。
紫「…………ジン。」
神宮寺を軽く睨むと
奴は、知らん顔で音楽を聴き始めた。
俺は、小さく溜息をついて
そのまま楽屋を後にした。
廉「紫耀。」
廉に呼び止められて、足を止めた。
背後に気配を感じたから
付いてきてるんやろなとは思ったけど
正直、鬱陶しくて
つい、面倒臭そうな返事をしてしまう。
紫「何。」
廉「おまえ、彼女おったんや。
全然知らんかった。」
＿＿＿無邪気な廉。
おまえには、わざと言わなかったんだよ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2491人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんご(プロフ) - サラさん！お久しぶりです！！りんごです(T-T)！(T-T)まだ書いてくださっていて嬉しいです！ (2020年5月5日 5時) (
レス) id: c88a85f3f0 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - おかえりなさい。更新ずっと待ってました！！これからも応援してます。 (2020年5月3日 1時) (レス) id: 69230dd273 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーたん(プロフ) - 続きが早く見たいです！楽しみにしています。 (2019年12月3日 0時) (レス) id: 4f620d47cc (このIDを非表示/違反報告)
かりん - サラさんの作品に昔、REVIVEというものはありませんでしたか？？私の記憶の中ではあったと思うのですが...。あれが本当に好きで、何度も読み返していました。でも今、その作品が無い...。もしかして、もう読めないのでしょうか？（ ; ; ） (2019年1月2日 20時) (レス) id: 2dac70ae5f (このIDを非表示/違反報告)
稀姫(プロフ) - サラさん初めまして。サラさんのファンです。突然で申し訳ないのですが、こちらの作品のような背景や文字色にする方法を教えて頂くことは可能ですか？(；-；) (2018年5月13日 7時) (レス) id: fd5d7b0b55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2017年3月18日 22時
