My Destiny IV

160 宮舘side ページ13

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宮舘side



深「お見舞いに行く！」



どうやら翔太の風邪をもらってしまったA。
そのことを辰哉に伝えれば、さっきからこの状態だ。



宮「いや、お見舞いは不要って…」


深「強がりかもじゃん。行こーよー」


渡「…なんの話？」



遅れて到着した彼にも事情を説明すると「まじか」と固まっている。



渡「でも来るなって言ってんだろ？」


宮「うん。移したくないからじゃないかな」


深「俺に移して治るなら、それがいい」



それで治ったとして、Aは喜ばないだろう。



渡「おいバカ。そんな事してあいつが喜ぶと思う？」



まさに俺の気持ちを代弁する翔太。少し口は悪いけど。



渡「移した側の俺が言ってるんだから。こう見えて、ちょーへこんでる」



その言葉を聞いた辰哉は「そっか」と引き下がった…かと思いきや反撃開始。



深「まさか…移すような事してないよね？」


宮「ちょっと辰哉」



さすがにそれは失礼じゃない？
一昨日の彼は病人だったわけだし。



渡「あのさ。こないだもそうだけど、俺のこと何だと思ってんの？」


深「紳士度10％の狼」



紳士度、とは。しかも10%は低すぎないか。
笑いそうになるのを必死に堪える。



渡「10％…あながち間違っちゃねーな」



え。そこは否定したほうがいいのでは？



渡「ただし！Aに対しては別。120％」


深「それは嘘。涼太ですら80％なのに」


宮「お？」



話題が振られるとは思っておらず、マヌケな声が出た。



宮「俺は80％なんだ(笑)」


深「そうだよ。基本は紳士だけど、好きな人の前ではそれだけじゃないと思う」



さすが辰哉。よくわかってらっしゃる。



渡「しゃーねー。79％で我慢するか」


深「だから10%だってば！」


宮「ちなみに辰哉は？」


深「俺はね〜30%」


渡「ふざけんな。自分に甘すぎ」



さっきは一瞬ヒヤリとしたが、いつも通りの2人だ。



渡「てかさーこれ見てよ」


宮「りんご？」


渡「惜しい。正解は"Aが俺の為に一生懸命むいたりんご"でした」


深「なっ！！涼太〜。翔太がマウントとってくる」


渡「羨ましいだろ。ふははは」



傍から見たらライバル関係にある俺ら。
でも実際は、全員がAの事を大好きなだけ。


関係が壊れるなんて想像できない。


A、早く元気な笑顔を見せてね。



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【作者より】


書きながら、主人公になりたいって常に思ってます。
皆さまにもそう思ってもらえたら嬉しいです♪


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