埼玉出身ですから ページ9
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「栗さーん！」
交流戦で訪れた東京ドーム、バッターボックスのずっと後ろを歩いてたら女の子の声に名前を呼ばれた。
お客さんはまだ入ってない、なら。
『Aー！』
「んん、栗さんだあ」
この世界で唯一、性別なんかに負けずに喰らい付く女の子。
駆け寄ってきたから腕を広げてやれば、華奢な身体がすっぽり収まった。
歳もそこそこに離れた、娘みたいなその子。
同じ世界で戦ってるとは思えない軽さを思わず抱き上げたら、楽しそうに笑ってくれた。
『かわええなあ』
「へへ、栗さんはかっこいいです」
「あれ、Aおるん？」
『ほら、鬼ちゃんやで』
「鬼さん！」
「久々やなあ！」
ベンチからひょっこり鬼ちゃん登場。
Aは埼玉出身やからうちの選手をよく見てたらしい。すぐに懐かれた。
鬼ちゃんと抱き合うAを見て、通りすがりの秋山が笑う。
「相変わらず元気そうだね、はな」
「秋山さん！」
「鬼さんも栗さんも大好きなんでしょ？」
「はい！」
満面の笑みで頷くAに、俺も鬼ちゃんも絶句。
吹き出した秋山が俯いて肩を震わせる。絶対許さん。
「でも、栗さんも鬼さんもなかなか会えないから寂しいです…」
「なんか…さすがだね、はな」
「え？」
真顔で悶絶する俺と鬼ちゃんに気付かず、きょとんと首を傾げるA。
後ろから苦笑いで回収しに来るチームの選手には、気付かないまま。
「うちの回収しますわー」
「勇人さん！」
「はいはい。お前ほんま西武戦が一番元気やな」
えへ、と照れ笑いして大人しく回収されるAを見送って、残るおっさん3人。
いやまあ秋山はそんなにおっさんってほどでもないけど。
「西武戦が一番、だそうですけど」
『あれはあかん』
「可愛すぎるやろ…」
「溺愛してんなあ」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
鬼さんはこの時期どこにいたんですか
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あかり - 更新待ってます！ (2020年7月16日 5時) (
レス) id: ae1855cd9c (このIDを非表示/違反報告)
らぎ(プロフ) - わださん» ありがとうございます！お返事も更新も遅れて申し訳ないです…これから頑張っていきます！ (2018年5月4日 7時) (レス) id: fb44c72314 (このIDを非表示/違反報告)
わだ - 更新頑張ってください！ (2018年4月14日 4時) (レス) id: 478aae5569 (このIDを非表示/違反報告)
らぎ(プロフ) - ゆきさん» 初めまして(｀・ω・´)ﾉ ありがとうございます！山本選手人気じゃないですか…良かった…そっち方面で進めていきますね！ (2018年3月26日 2時) (レス) id: fb44c72314 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - らぎさん、はじめまして！このお話、大好きですっ。これからも、楽しみにしていますね。私も、山本選手落ちのお話を是非ぜひ読みたいです♪ (2018年3月25日 17時) (レス) id: f2e4cd954b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぎ | 作成日時：2018年3月18日 15時
