Dear my sister. (ページ33)

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阿部ちゃん先生ページ33

佐久間side

阿「大切な事は全て、阿部ちゃん先生が教える！」

そう決めゼリフを言い終わったかと思うとさっさと教卓に戻り号令をかけた阿部ちゃん。

コンサートではお決まりの阿部ちゃん先生。
そのYouTubeでの撮影が終わり、楽屋に戻ろうと各々席を立って所で阿部ちゃんが待ったをかけた。

阿「待って！今回はスペシャルゲストをご用意しています！」

深「え、このタイミングで？」

渡「俺聞いてないんだけど」

佐「俺も俺も」

阿「えー、皆さんには伝えていません。
いいからほら紹介するから席戻って」

阿部ちゃんに誘導されさっきまで座っていた自分の席に戻る。
俺は机に肘をついて顎を乗せ首を左右に振りながら考える。
スケジュールではこの後は普通にオフだったはず。
てかYouTubeにゲストがくるなんて初めてじゃん。
誰なんだろ、自然と上がる口角と揺れる足。

それは皆も同じらしく周りを見渡せば4人とも期待を込めた目で阿部ちゃんを見つめていた。

阿「じゃあさっそくお呼びしましょう！」

ガラリと開けた教室の扉。
阿部ちゃんがそこから廊下へ顔を覗かせ、ふわりと微笑んだ。

阿「おまたせ、おいで～」

その声に合わせてぱたぱたと聞こえた軽やかな足音にピンときた。
てか、多分全員分かったはず。
皆の顔が期待と少しのニヤつきを含んだものに変わる。

阿「では、紹介します。皆もう気づいてるかもしれないけど、新入生の登場です！どうぞ～」

その掛け声に合わせひょっこりと顔を覗かせたのは、思った通りA。

『新入生の佐久間 Aです。
えと、お友達は、いっぱい欲しいです！』

どうしよう、うちの子が可愛い！！！

元気よく挨拶が出来たAの頭を阿部ちゃんがそっと撫でる。

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