青春に染まれ。【雪男】

28話 ページ28

辰「良いから良いから。頭下げないでって

えっと、何ちゃん？」



『染谷Aです』



辰「ん、Aちゃんね」



困っている深澤先輩に名前を伝えると直ぐ名前呼びをされる。流石、なんて思っちゃう


深澤先輩は学校の中で特に有名。学校一モテてるんじゃないかってぐらいの人


というか、そんな人と一緒に居て平気かな。まさか刺されないよね？


なんて、変な考えが出てしまう程この人は危険なのだ。月に3回は付き合ったり、別れたりという情報を耳にする


悪く言えばに言えば女遊びが激しい人
良く言えば……、いやないな。



辰「大丈夫だって。流石に俺に興味がない人にまで手は出さないから」



私の心の中を読んだような回答で驚く。というか、恐怖が勝つ


しかもさらりと私の頭を優しく撫でたので、体が自然と固まる



辰「ふは、君面白いね

でも、俺そろそろ行かないとだから。じゃあね」



手を振りながら去っていく深澤先輩の背中をボッーと見つめる


これが深澤先輩のモテる理由と直ぐに分かった。なんて罪深い人なんだろう

29話→←27話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す