頼ってね (ページ33)

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翔太side

意識はずっとあったけど、あまりの痛さに何も考えることができなかった。

病院に着いて、処置を受けたあとは、痛み止めが効いてきたのか喋れるくらいにはなった。

舘「入るよ。」

ボーッとしてたら涼太が入ってきた。

舘「痛み止め少しは効いてる？」

翔「うん。ごめん。コンサート前にこんなになって。」

舘「謝らなくていい。翔太もよく周りを見てたんだな。翔太が抱き寄せてなかったらjrはもっと大きな怪我をしていたかもしれない。翔太が守ったんだよ。」

翔「そういえば一緒に落ちた子はどうなった？」

舘「さっき、マネージャーさんから連絡きたんだけど骨折してないってさ。数ヶ所の打撲のみで済んだみたい。」

翔「良かった。」

舘「そういえば、治療はどうするか決めたの？」

翔「俺は手術の方がいいかなって思ってる。コンサートに出られないことが確定するけど、目先だけじゃなくて一生続くアイドル人生を考えたらここでしっかり治しておいた方がいいのかなって思ってさ。」

舘「俺も同じ気持ちだった。今回のコンサート出演は難しいと思う。それは保存療法だったとしてもね。なら、手術して完璧に治したほうが安心なのかなって。」

翔「うん。皆には迷惑かけることになるけど、手術するわ。」

舘「メンバーは絶対に支えてくれる。まず、俺がいる時点で1人になることはないから。」

翔「照れるわ笑」

1人で悩んでいた治療方法だったけど、涼太の想いも聞いて決心した。

舘「リハーサル終わったって。今から駆けつけるってさ。」

翔「皆にも話すから。」

舘「了解。疲れてたら皆が来るまで寝てていいよ？」

翔「いや、痛み止め効いてるとはいえ痛いから寝れねぇ」

舘「そっか。」

その後は皆が駆けつけるまで無言の時間が続いた。

涼太もきっと心配のしすぎで疲れたんだろうな。

コンサート出られないのは本気で悔しいし、悲しいけど今は治すことだけ考えよう。