あなたの番です短編集2 (ページ23)

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｢僕より元気な手塚さんがいいですか?

僕より優秀な二階堂さんの方がいいですか?

僕より頼れる刑事さん達の方がいいですか!?｣

『いっ…たっ…!!』

僕は無意識に彼女の両手首を

壁に押し付けていたらしい。

『ゆずるさん…痛い』

｢…僕もこのくらい

心が痛いんだよ…!!｣

『っ…すいません…』

空音は静かに涙を流して泣いていた。

『ごめんなさい…

ごめんなさい…』

そうやって繰り返しながら。

｢それは…何に対しての謝罪…?｣

『譲さんに、辛い思いをさせてしまったこと

嫉妬させてしまったこと…』

｢…気づいてたんだね｣

『…本当のこといってもいいですか』

｢本当の…こと?｣

『はい』

本当のことってなに…

僕は分からなかった。

『実は……わざとでした。』

｢…は?｣

何がわざと???

『…譲さんって私が同窓会に行こうとしても

止めないじゃないですか。

合コンでもいいよって言うし。

短いスカート履いても許可してくれる。』

｢…それが?｣

『…私、不安だったんです。』

なにを不安がるの?

『…他の男と仲良くしても何も思わないなら

…ここの住人で試そうと思って』

…そういう事か

『でもそんなに傷つけてるとは思ってなくて…

本当にすいませんでした!!!』

と土下座する空音。

｢ちょ、土下座だけはやめろ。。。｣

土下座はなんか苦手なんだ。←

｢おれ、ずっと行かないで欲しいとか

そんな短いスカート履かないで

とか思ってたけど…

言ったら嫌われるって思ったら言えなくて｣

『…言ってくれた方がいいです。』

｢これからはいいます。

…だから、これからはそーゆーのやめて。｣

『わかりました…。

怒ると怖いんで…笑』

｢ごめんね…あ、手首みせて｣

そう手首を見せてもらうも赤くなっていた。

｢冷やすもの持ってくる!!｣

急いで冷やすものを持って空音の元へ

｢これで冷やして｣

『すいません、ありがとうございます』

｢痛かったよね、ごめん｣

『愛されてるってわかったんで大丈夫です笑』

｢なんだそれ…笑｣

今回、気づいたこと。

俺は独占欲が強いこと。

彼女を傷つけないためにははっきり

言わなきゃいけないこともあるんだって事。

これからも…気をつけないと。

終