番外編 ・Girl＆Boy・ ページ35
Noside
「―――ひゃっ！」
ドタ
一人の群青色の女の子が派手にその場でこける。
泣き始めた彼女を優しく慰めたのは…緑色の男の子。
見た目は…5歳ぐらいだろうか。
「わーん、ショウ〜」
「ハイハイ、大丈夫？」
5歳とは思えないほどしっかりしている『ショウ』がポケットからハンカチを取り出す。
『エリ―』の膝に固く結んでからニッコリと微笑んだ。
「できたよ。」
「ありがとっ！」
さっきまで泣いていたはずのエリ―が満面の笑顔になる。
…表情がコロコロよく変わる子だ。
と。
「またこけたのお前。だっせぇっ！」
木の上からそんな声がして見上げると、そこにいたのは二人と変わらないぐらいのグレーの男の子。
「あーっ！ルイ、ずっるっ！」
エリ―は『ルイ』のいる木にしがみつき、登ろうとするけど全然登れない。
そんな彼女の様子を見て、ルイが呆れたようにため息を吐いて彼女の手を取った。
「ほら。引っ張るぞ。」
「あ、ルイっ！？エリ―にケガさせないでよっ！」
心配性のショウが心配そうに見上げる中、ルイがエリ―を木の上に乗せた。
みるみるうちにエリ―の目がキラキラし出す。
「わ、きれーっ！」
「だろ？」
ルイがそう言ってニッと口角を上げた。
エリ―は下でソワソワしているショウに向かって叫んだ。
「ショウもおいでよっ！」
ショウの目が大きく見開かれる。
でも次の瞬間には軽々と木に登ってきていた。
「ショウて運動神経悪いのかと思ってたっ！」
「エリ―って失礼だよね。」
「俺よりは悪いだろ。」
「ルイは黙ってていいの。」
そんなやり取りの中、聞こえてきたのは…懐かしいあの子たちの声。
『あーちょ、チト…っばっかじゃないのっ！？』
『お前にだけはバカなんて言われたくねぇっ！』
『も〜どうして喧嘩しかできないの？』
『そういう奴らなんだべよ。』
『も、もったいないじゃないっ！何でこんな適当なのよっ！』
『ガサツなお前にそっくりそのまんまお返ししてやるわっ！』
『…あっちもこっちも…。』
その後でガシャーンと大きな音が響き渡り、一段と騒がしくなる。
「ママたち、また喧嘩してるー…。」
「大人なのに子供みたい…。」
「そこから生まれた俺たちって…恥ずかしいな。」
そう言って笑い合う彼ら。
―――まだまだこれから先は長いようである。
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爽(プロフ) - お久しぶりです爽です。お陰様で現在、7,507 hit頂いております。沢山の閲覧本当に嬉しいです！作者の至らない所ばかりで稚拙な部分も祟ると思いますが、これからもよろしくお願いします…! (2021年5月23日 21時) (
レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 4,238hitありがとうございます！作者嬉しい限り、本当に涙です。これからもらく魔女愛を最大級に伝えてまいります今後もご贔屓の程宜しくお願い致します。 (2020年7月16日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - アミさん» 嬉しいせんきゅうありがとう〜！！！！！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - ケイさん» もう面白すぎて何回も読み返してるよ〜！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 86dee03899 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - ユキカさん» えぇそぉ？ありがと〜///((お前やないわ怒byアサヒ (2020年6月21日 17時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ケイ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時：2020年4月7日 12時
